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「一番手ではないと自覚している」松原健が連戦出場で存在感…さすがのスローインでもゴール演出

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試合後、記念撮影を行うDF松原健(後列右から2人目)

[6.25 J1第18節 横浜FM 4-0 柏 日産ス]

 天皇杯という重要なタイトルを逃した直後の一戦、リバウンドメンタリティーが試された横浜F・マリノスだったが、上位の柏レイソルを相手に見事なゴールラッシュを披露した。天皇杯から中2日での連続先発となったDF松原健は「試合が始まる前からチームにとってすごく重要な試合だと位置付けていた。横浜ベイスターズとのコラボ記念試合ということで横浜を盛り上げるために必ず勝ちが必要だった。勝てて良かった」と喜びを語った。

 横浜FMは22日、天皇杯3回戦で栃木SCに0-2で敗れ、早々に敗退が決定。昨季に続いて格下に敗れる形で主要タイトルの一つを失った。そうして迎えた上位の柏戦、優勝争いを牽引するためには勝利が必要となった中、天皇杯から続けて先発したFWレオ・セアラが2ゴール2アシストの活躍を見せるなど、連戦の中でも悪い流れを見事に断ち切った。

 同じく連続での先発となった松原も好パフォーマンスを見せた。出色だったのは2-0で迎えた前半28分のスローイン。上体をしっかりと立てたまま両手首を振ると、鋭いボールがレオ・セアラに収まり、そこからMF水沼宏太の華麗なボレーシュートが生まれた。「練習している部分を出せた」(松原)。スローインもセットプレーだという考え方が広く受け入れられるようになったいま、相手の警戒を上回っていったワンプレーだった。

 味方の足元にぴたりと収めるスローインだけでなく、ウインガーのスピードを生かしたライン際へのロングスローや、ペナルティエリア内の味方の胸を目掛けたピンポイントスローなど、多彩な球種を誇る松原。その強みに気付いたのは「2年前くらい」だといい、「サイドバックが中に入り出して、逆サイドに展開する形の中で投げてみたらうまくいった」と振り返る。

 そうした持ち味も輝かせ、価値ある勝利に導いた。DF小池龍太が負傷離脱しており、今後も連戦出場が避けられない状況。それでも「間違いなく大変な部分ではあるけど、自分も正直一番手ではないのは自覚している。出られるチャンスで結果を出さないといけないという思いは常に持っている」とフル稼働を辞さない構えだ。

 何より松原にとって重要なのは、自身が中心となって掴んだ2019年以来のリーグ優勝への思いだ。この日の勝利により、リーグ後半戦を首位でスタートすることに成功。松原は「何よりも根底にはチームが優勝するためという気持ちがある。それをしっかり出しつつ、プラスして個人を出していきたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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