beacon

新GKコーチと共に進化続ける36歳…GK西川周作が170試合無失点のJ1新記録樹立

このエントリーをはてなブックマークに追加

浦和レッズのGK西川周作

[7.10 J1第21節 浦和 3-0 FC東京 埼玉]

 18歳だった2005年に大分トリニータでJ1デビューを果たしてから17年半。FC東京戦に先発した浦和レッズのGK西川周作が、J1歴代5位の543試合目で170試合目のクリーンシートを演じ、169試合で並んでいた曽ヶ端準氏(元鹿島)を抜いて歴代単独トップに立った。

「絶対にゼロに抑えて勝つんだぞという意識をみんなが持ってくれていた。後ろから見てもみんな楽しそうにやっていた」。3-0の完勝。背番号1のキャプテンは、「この2試合はなかなか勝てずにもどかしかった。これで楽になる」とホッとした表情を浮かべた。

 05年から09年までプレーした大分時代に34試合、10年から13年まで所属した広島で47試合、14年に加入した浦和で89試合、シャットアウトを演じてきた。

 17年半の間には守備的な戦術を敷いていたチームもあれば、攻撃的な戦術を敷く監督もいた。とりわけ浦和ではミハイロ・ペトロヴィッチ元監督による攻撃的スタイルの中で、加入1年目の14年に16試合無失点(14勝2分け)のJ1記録(当時)を打ち立てるなど、価値ある貢献を見せてきた。「攻撃的な監督とやることも多く、攻められてもそれをやりがいに感じてモチベーションにしてこられた。浦和での時間は非常に楽しくやれている」と言う。

 進化も変化も見せながらの新記録達成だ。今季からジョアン・ミレッGKコーチの指導を受けるのに際して、プロ18年目にして基本的なところをリセット。「長いサッカー人生の中でこれまでやってきたGKのやり方を一回リセットしてジョアンの教えを学んでいる。それが試合でのプレーに出せていると感じている」と胸を張る。

 この日も東京FWレアンドロの強烈なミドルシュートを弾いて防ぐなど、セーフティーであり的確な判断が光った。「36歳だが、しっかり学ぶことで楽にシュートを止められたり、メンタル的にも落ち着けている。ジョアンが新しい風を自分の中に吹き込んでくれて、さらに充実感を得ることができている」と感謝している。

 新記録達成にリカルド監督も「私とは2シーズン目だが、ここまで功績を積み重ねてきていることがすごくうれしい。浦和だけでなく、日本のレジェンドと呼ばれる存在になっていくと思う」と目を細めつつ、「まだ成長する選手だし、まだ記録をのばしていく選手だ」とさらなる期待を寄せた。

 浦和はこれで9位に浮上。西川は「この順位では満足できない。上に上がらなければいけない。責任感を持って目の前の1試合1試合を戦っていきたい」と気を引き締めていた。

(取材・文 矢内由美子)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2022シーズンJリーグ特集ページ
●DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!
●[J1]第21節 スコア速報

TOP