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栃木DF黒崎隼人が鮮やか決勝アシスト、指揮官が誇る右サイドの“ストロング”

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右サイドから攻撃を仕掛けたDF黒崎隼人(右)とDF鈴木海音

[7.10 J2第26節 千葉 0-1 栃木 フクアリ]

 栃木SCは数少ないチャンスを決め切り、上位のジェフユナイテッド千葉を1-0で撃破した。序盤は劣勢だったものの、前半42分に均衡を破ったのは右サイドからの展開。DF黒崎隼人の鋭いアシストからゴールが生まれた。

 序盤は千葉のペースだった。栃木は何度もピンチを招きつつ、それを辛くも逃れていく。単発で攻撃を仕掛けるも、相手ゴールを脅かすまではいかなかった。だが前半42分、黒崎とDF鈴木海音の好連係から栃木が先制する。

「前半はビルドアップがうまくいってなかった。海音と話して、一回背後を狙おうかということで、あのシーンが初めて背後を取ったシーン」。鈴木のロングフィードに反応した黒崎が右サイドからダイレクトでクロス。FW植田啓太が頭で合わせ、ゴールネットを揺らした。

 1-0で前半を折り返すと、後半からは一転して栃木がペースを握る。黒崎と鈴木はフル出場で右サイドを躍動。攻守において相手の好きにはさせなかった。時崎悠監督は「怖い攻撃はたくさんありましたけど、われわれの土俵に乗せることが勝利の可能性が高くなることだって話していた中で、時間を使いながらゲームを進められた」と手応えを語った。

 今季リーグ戦22試合で2得点を挙げる黒崎は、今節でアシストという形でゴールに絡んだ。時崎監督も「顔が上がらないときは敵か味方かわからないようなプレーをするのが黒崎ですけど」と冗談めかしつつ「技術的な自信というか、顔が上がれば本当にいいプレーをします」と成長に目を細める。

 実際にアシストのシーンも、黒崎はボールが来る直前に顔を上げ、PA内の植田の位置を確認。ダイレクトで鋭いクロスを上げた。「流し込もうっていうのもありましたし、啓太が入っていったというのもあったので、そういうプレーができました」。ボールが来たときに動作を考えるのではなく、「受けたときには次の選択肢があるような状態」にした結果の得点だったという。

 時崎監督は「自信を持って顔が上がるようになってきた分、彼の怖さ、彼の良さが出せている。栃木のストロングになっている」とその成長に胸を張る。黒崎も「自分がチャンスを作るという思考になっていけば、次にどういうプレーをしないといけないのかと考えられる。最近いい状態になっているのは、そういうところもある」とたしかな自信を掴んできているようだ。

(取材・文 石川祐介)
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