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見事な速攻ループ弾も空砲に…V奪還へ横浜FM仲川輝人「チームを勝たせる仕事をやっていかないと」

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横浜F・マリノスのFW仲川輝人

[8.7 J1第24節 川崎F 2-1 横浜FM 等々力]

 前節の鹿島戦に続いて強度の高い相手に2試合連続のフル出場を果たした横浜F・マリノスのFW仲川輝人だったが、その奮闘はチームの結果には結び付かなかった。「もっと決定的な仕事、チームを勝たせる仕事をやっていかないといけない」。自身がMVPと得点王をW受賞した2019年以来の王座奪還に向け、自身にさらに高いハードルを課した。

 0-1で迎えた前半アディショナルタイム、凄まじい速さのカウンターから横浜FMの同点弾は生まれた。DFエドゥアルドのクリアボールを拾ったFWエウベルがMFマルコス・ジュニオールとのワンツーで局面を打開すると、ドリブルでの急加速からスルーパスを供給。これに反応した仲川が自慢のスピードで抜け出し、最後はGKチョン・ソンリョンの頭越しでループシュートを流し込んだ。

「エウベルが来ると思っていたので、オフサイドにならないような動き出しを意識していたら、パスが出てきたので、あとはGKとの1対1で冷静に流し込めた」。そう振り返った仲川は「僕というよりエウベルとマルコス」「アシストが完璧だった」と味方を称えていたが、高速ドリブルの最中でも決め切る決定力はさすがだった。

 仲川は後半に入っても右サイドで時間をつくり、時には複数の相手選手に囲まれながらもサイドを攻め上がった。また主審の負傷で試合が中断した際には足の痛みを気にする素振りを見せたが、最後の交代カードでもピッチを後にすることなく、左サイドに移って奮闘を続けた。しかし、チームは後半ラストプレーにカウンター攻撃を食らって失点。王者との大事な一戦で10試合ぶりの黒星を喫した。

「抜け出しとかのフィーリングはいいけど、もっとその他の部分で違いを見せつけるプレーをしていかないといけないし、思った以上にグラウンドがボコボコしていたのもあるけど、それを言い訳せず、もっと質の高い攻撃を何度も作り出せる選手になっていかないといけない」

 そう決意を語った仲川は「一つ一つの細かいところのミス、最後に失点に繋がってしまったので、そういったところをあらためて見直したい」と述べつつ、「優勝するのは簡単なことじゃないし、一戦一戦勝っていければ、全勝すれば優勝できる。ルヴァンもあるし、切り替えていかないといけない」と前を向く姿勢を強調した。

 すでに試合後のロッカールームでは、FW水沼宏太を中心に切り替えへの意思統一を行った様子。「あの時間帯での失点だったので、落ちこんでいる選手もいたけど、切り替えるしかない。宏太くんが先頭に立って言ってくれている。声かけがすごく大事だと思うし、終わっちゃったことなので、切り替えて、次への準備をしていこうと話した」。優勝した2019年も夏場に3連敗を喫したが、そこから連勝街道に入った横浜FM。当時のエースは「ルヴァン(第1戦・広島戦)を含めて連敗しているので一つ踏ん張りどころ」と気を引き締め、3日後に迫るルヴァン杯準々決勝第2戦を見据えた。

(取材・文 竹内達也)
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