beacon

好不調に揺れるFC東京、アルベル体制“成長の一年”は残り1/3へ…木本「土台を作りながら結果を」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[8.7 J1第24節 FC東京0-2清水 味スタ]

 今季リーグ戦ではホームでの黒星はひとつ。清水エスパルスを本拠地に迎えたが、FC東京は3試合ぶりの敗戦を喫した。

 FC東京は序盤から守勢に回るも、前半途中から決定機を徐々に作っていく。前半38分にはセットプレーの流れからFWアダイウトンの左足ボレーがゴールネットを揺らす。だが、コース上に立っていた味方がオフサイドラインを越えていたとみなされ、得点は認められない。

 スコアレスで後半に折り返すと、清水の攻撃が噛み合っていく。後半13分にサイドの突破を許し、クロスから先制点を決められると、同40分にもサイド攻撃からのヘディングシュートで追加点。0-2で敗れ、今季2度目の3連勝とはならなかった。

 アルベル監督は試合後の会見で「サイド攻撃、クロスからの攻撃というのは、われわれも警戒していた彼らの危険なプレーのひとつ」とそのストロングを把握していたが、注意していた形から失点。「われわれが警戒していたクロスからの攻撃から失点をしてしまい、そのゴールが試合の流れに大きな影響を及ぼした」と語る。

 特に、清水は先制点後により攻勢を強め、試合を支配。「先制点が最終的な試合結果に大きな及ぼす、その典型的な試合だった」と指揮官は敗戦を振り返った。

 FC東京は攻撃面で怖さを見せられず。最後方のDF木本恭生は「相手の嫌な回し方ができなかった」とビルドアップの問題点を挙げる。「(パスが)足下になりすぎて、裏へのボールもなくて、相手にとっては守りやすい回し方だった」。アルベル監督はベースを構築する一年と銘打っているが、木本は結果が出せないことへの焦りを垣間見せる。

「自分たちはプロなので、結果にもこだわらないといけない。土台を作りながら結果を出す。非常に難しい中でみんなで挑戦しないといけない。2/3が終わって、サポーターの方々も待ってくれないと思う。これからは難しい時間帯のときに、自分たちで解決する力も大事。特に前半は、自分たちでもっと変えられた。話し合って変えられる場面も、試合が終わった後に話していたので、試合中に変えられれば展開も変わったのかなと思います」

 インサイドハーフとして攻守の要となったMF安部柊斗とMF松木玖生。今節までは守備面でのすり合わせを中心に行っており、攻撃面は「練習の中でできなくて、その結果が出てしまった」(安部)。松木は1失点目の起点の場面で突破されたことに「自分の責任だと思います」と一言。中盤でのボール奪取では光る場面もあったが、ミドルでの決定機は決め切れず。「一本ミドルシュートは決めなければいけないところを外してしまった」と悔しさを滲ませていた。

 前節・サンフレッチェ広島戦は攻撃が冴えわたり、ビハインドから逆転勝利を掴んだ。直近の試合では好不調の波がそのまま勝敗に影響を及ぼしている。「その波をなくさないと、今後自分たちの成長にもつながらないですし、試合にも出ないと思う。悪いときにもそれなりにしっかりいいプレーも要所要所で挟んで、成長していきながらというのが大事になるのかなと」(安部)。来シーズンにつなげていくためにも、残り1/3の結果で成長の手応えを掴んでいく。

(取材・文 石川祐介)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2022シーズンJリーグ特集ページ
●DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!

TOP