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FC東京MF塚川孝輝が待望のJ1初弾含む2ゴール! 一年半を過ごした川崎Fへの思いも「もうチームは違うんですけど…」

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MF塚川孝輝がJ1初ゴール

[9.3 J1第28節 FC東京2-2横浜FM 味スタ]

 前半で2点ビハインドだった状況を振り出しに戻したのはMF塚川孝輝。後半8分に加入後初ゴール、そしてJ1初ゴールでもある得点で1点を返すと、同18分に2点目も挙げる。「結果的に僕が決めただけで、あれはチーム全体で取った2ゴール」と謙虚に喜びを語った。

 0-2で前半を折り返したFC東京は、後半から反撃に出る。後半8分、左サイドからのFKのこぼれ球がPA右に転がると、待ち構えていたのは塚川。「ゴールに人がいっぱいいると思っていたので、打てば何か起きるかなと」。低い弾道の左足シュートは相手選手に当たることなく、ゴールに突き刺さった。

 さらに、1-2で迎えた後半18分に再び塚川。途中出場のMF松木玖生が右CKを蹴り上げると、ファーサイドの塚川がヘディングシュート。「ファーサイドがちょっと低いっていうのは、チームでも話していた。玖生がいいボールをくれたので、“玖生さん”に感謝したいです」。精度の高いアシストをしたルーキーに、冗談半分ながらも敬意を込めて感謝を口にした。

 後半28分に足がつってしまい、プレー続行不可能に。そのままピッチを後にしたが、スタジアムからは拍手が鳴りやまなかった。

 2点目を決めたヘディングシュートは会心のハイジャンプから繰り出した。「一年半しっかりしゃがんだんで、そのジャンプが出たかなと思います」とポツリ。ファジアーノ岡山、松本山雅FC、FC岐阜でプレー後、2021シーズンは川崎フロンターレに加入。その一年半後の今夏、FC東京に完全移籍で加わった。

 王者・川崎Fの一人として、J1に挑戦した一年半。いまはFC東京に籍を移しながらも、その時間を否定はしない。横浜FMと優勝争いを続ける古巣への思いも垣間見せる。

「僕のサッカー人生を変えてくれた一年半だったので、その一年半にはたくさんの思いが詰まっています。この一年半がなかったらいまの僕はないですし、ここには立っていられなかったと思う。もうチームは違うんですけど……少しでも貢献できたらなっていう思いがあった。結果は引き分けだったんですけど、少しは恩返しできたかなと思いますね」

 前半アディショナルタイムに見せたドリブル突破など光るプレーは続けていたが、ようやく手にしたJ1でのゴール。「ゴールっていうのは、サポーターも一番喜ぶし、サッカー選手としての一番の醍醐味でもある。早く取りたいなと思っていたので、取れてよかったです」。引き分けではあるものの、ひとつ吹っ切れた顔で会場を後にした。

(取材・文 石川祐介)
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