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優勝争いに神経研ぎ澄ます横浜FM…喜田拓也「這い上がっていくのも掴み取るのも、自分たち次第」

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横浜FMはドローに終わった

[9.3 J1第28節 FC東京2-2横浜FM 味スタ]

 首位奪還を狙った横浜F・マリノスは、前半2得点を奪うも後半に2失点。痛恨のドローで再び首位に戻ることはできなかった。MF喜田拓也は「誰も助けてくれるわけではない。這い上がっていくのも掴み取るのも、自分たち次第」と次戦に目を向けた。

 川崎フロンターレに暫定で首位を奪われた横浜FM。8月の公式戦4連戦はすべて敗れ去り、タイトルレースはリーグ戦のみに。8月7日の前節・川崎F戦から約1か月が開き、改めてFC東京戦に臨んだ。

 前半40分にDF岩田智輝が、同45分にはFW仲川輝人が立て続けにゴール。最高の形で前半を終えた。しかし後半8分、18分と立て続けに失点。終盤にかけて再びFC東京のゴールを脅かすが、勝ち越し点を奪えずに試合終了となり、勝ち点3を手にすることはできなかった。

 強敵相手にドロー。白星を得られなかったが、ケヴィン・マスカット監督はその内容に及第点を与える。「最終的な結果の部分は残念ではありますが、サッカーに関しては満足した内容を選手たちが見せてくれた。前半はすばらしいパフォーマンスを自分たちが出していた。結果は悔しいですが、パフォーマンスは満足しています」。シーズン終盤に差し掛かった優勝争い。しかし指揮官は一戦必勝のみを強調する。

「優勝に向けて、自分たちは11月の最終節はまったく見ていない。とにかく一番大事なのは、まずは体を休めること、メンタルをもう一度準備すること。次の湘南戦が重要ですし、そこに集中するだけ。そのほかはまったく見ていない。次の試合に向けてどれだけ準備をするか」

 主将の喜田は、8月の公式戦4連敗という“括り”を外すことを強調。「8月勝てなかったという話がありましたけど、ルヴァン杯とACLで悔しい敗退をしてしまって、周りは公式戦4連敗だとか騒ぎ立てますけど、これはリーグ戦なので。自分たちが積み上げてきたものの結果だとか、積み上げてきたものを発揮する場に、自分たちからネガティブなものを持ってくる必要はない。それほどもったいないことはない」。その上で、今節の奮闘を語る。

「もちろん(カップ戦で)敗退してからの2週間、苦しい悔しい思いをしながらも、みんなで歯を食いしばって練習してきて、準備してきたものはきょうの試合の随所に現れていた。攻守ともにアグレッシブな姿勢は感じ取ってもらえたんじゃないかなと思います」

「当然勝ちたかった。誰も助けてくれるわけではない。這い上がっていくのも掴み取るのも、自分たち次第だと思う。そこは本当に、この期間で目線を合わせることはできた。きょうの結果に満足することはないですけど、目の前の試合に魂をこめて戦うしかないと思うので、残り何試合だとか、周りの結果がどうだとか、僕たちには一切関係ない。本当に自分たち次第だと思います」

 わずかの勝ち点差、得失点差で優勝が決まる気配を見せている今シーズン。毎試合ごとに順位は入れ替わり、暫定で首位が広島(勝ち点50/得失点差+17)、2位が横浜FM(勝ち点49/+24)、3位が川崎F(勝ち点49/+15)となった。しかし指揮官と主将は、過去も未来も見向きもせず、目の前の勝利だけを純粋に見つめている。

(取材・文 石川祐介)
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