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5万994人動員の新国立という大舞台で偉業…J1初女性主審を務めた山下主審に両監督がメッセージ

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J1史上初の女性主審となった山下良美主審(左2)

[9.18 J1第30節 FC東京2-0京都 国立]

 女性初のプロフェッショナルレフェリーの山下良美氏が18日のJ1第30節・FC東京京都サンガF.C.戦で、女性主審として初めてJ1リーグ戦の笛を吹いた。試合後、日本サッカー協会(JFA)を通じて「J1リーグのフィールドに立てたこと、大変光栄に、嬉しく思います。いつもサポートしてくださる皆様に感謝申し上げます。今後も魅力溢れるJリーグの発展のため、1試合1試合、真摯に向き合っていきたいです」と思いを伝えた。

 カタールW杯にも日本人唯一の審判員として参加する山下氏。これまでも2019年の女子ワールドカップや21年の東京オリンピックで主審を経験してきた世界トップクラスの女性主審は、すでにJ2、J3は担当してきたが、今回初めてJ1リーグの試合を担当した。初めての試合が5万994人が集結した新国立競技場という大舞台。試合開始直前には大きく息を吸い込む姿もあり、緊張も垣間見えたが、90分間を走り抜いた。

 FC東京のアルベル監督は試合後、個別に称賛の言葉を贈ったという。「J1での初めての試合、しかも新国立競技場という舞台。5万人に囲まれた場で笛を吹くことは難しいこと」と理解を示し、その仕事っぷりを称えた。また、指揮官は審判団のチームワークも明かす。「きょう一緒に審判をしていました、副審、第4審がいい形で支えていた姿も微笑ましかったです」と目を細めた。

 DF長友佑都も「僕が偉そうに言うのもなんですけど、すばらしかった」と語る。「初めて観られたのに、堂々としたコントロールをしてくださった。試合も荒れなかったのは審判の方のおかげでもある」と感想を口にした。

 チョウ・キジェ監督は「面識もなく…始まる前に頑張ってくださいとよくわかんないこと言っちゃいましたけど…」とおどけつつ、山下主審をねぎらう。「非常に緊張もされていたと思います。これだけのお客さんに観られる中で、普段通りのレフェリングができているかどうかはわからないですけど、判定の基準がわからないところもあったなどということではない。努力をされてこの場に立たれた方。サッカー界にとっても、社会にとっても、非常に喜ばしいことだと思います」と称賛を伝えた。

(取材・文 石川祐介)
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