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激闘の先陣切るゴラッソ!! 敵将も驚きの“ヘディング弾”に大分MF梅崎司「わりと得意」

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MF梅崎司が身体をそらしながらのヘディング弾

[10.9 J2第40節 横浜FC 2-3 大分 ニッパツ]

 試合の立ち上がりから劣勢が続いていた大分トリニータだったが、ファーストチャンスを見事にモノにした。決めたのはMF梅崎司。ストライカー顔負けのヘディングシュートをねじ込んだ35歳は「練習の賜物」とこれまでの積み重ねを誇った。

 試合が動いたのは前半5分だった。右サイドで戻しのパスを受けたMF井上健太が鋭いクロスボールを送り込むと、合わせたのは192cmの長身を誇るFW長沢駿ではなく、169cmの梅崎。「ちょっと距離があったけど、井上はクロスを狙っているので、駿がニアに行ったところの裏にいいボールが来ればと思って信じて入った」。その狙いが見事に的中した。

 右から向かってくるボールを頭に強く当てながらも、軌道はゴール左寄りにそらす難しいヘディングシュート。あまりにハイクオリティーな一撃に、横浜FCの四方田修平監督は試合後会見で「普段あまりヘディングシュートを決めない選手が15mの位置から打って入ったゴールなので、予想外というか彼らを褒めるしかない」と苦笑いを浮かべていた。

 だが、梅崎にとってこのゴールは意外なものではなかったという。「わりと得意というか、練習はここ数年ずっと積んできていて、練習の中では決めていた。想像以上にうまくいったけど、練習の賜物ではある」。湘南時代以来となる頭でのゴールに胸を張った。

 梅崎の先制ゴールの後、2度にわたって追いつかれる展開となった大分。だが、最後はMF野村直輝の豪快なミドルシュートが突き刺さり、勝てばJ1昇格決定というモチベーション高い難敵からアウェーで勝ち点3をもぎ取った。

「今日は相手が横浜FCさんで勝てばJ1昇格が決まるという中、間違いなく難しい試合になるし、熱い試合になると思っていた。僕らが今年培ってきたものがようやくいま形になってきていて、自信を持って臨んでいたし、ブレずに自分たちのスタイルを貫いて戦おうという話をしていた。その結果がノムのスーパーゴールを生んだと思う」

 これでチームは3連勝で、後半戦19試合でもわずか1敗のみ(10勝8分1敗)。梅崎は「自分たちの丁寧に繋いでいくサッカーがオートマチックに連動して動けている。技術も伴っているし、ロングボールに走れば簡単ではあるけど、それは自分たちの戦いではない。(下平隆宏)監督が就任した時から口酸っぱく言われてきたこと。それがようやくこうやって形になってきている」と手応えを語った。

 またこの日の勝利により、2試合を残してJ1参入プレーオフ出場権獲得が決定。プレーオフではJ2リーグ3〜6位クラブによるトーナメント戦、突破後にはJ1リーグ16位クラブとの決定戦に挑むこととなるが、J1自動昇格に王手をかけた横浜FC相手の勝利は大きな自信になりそうだ。

「相手もクオリティーが高くて、交代選手も違った色を出せる選手がいて、ちょっとJ1っぽい戦いだったと思う。そういう試合をモノにできたのは本当に大きい」。そう語った梅崎は「自分たちのスタイルも大事だけど、最後の局面でどれだけ体を張れるかとか、キワの部分でどう勝てるかというところは勝ち星を重ねる中で大事にしてきた」と断言。「プレーオフは勝たないといけないので、そういうキワにこだわっていくことが大切」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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