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投入直後から防戦一方も…磐田MF遠藤保仁の狙い「ゼロで抑えれば相手も焦りが出てくる」

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ジュビロ磐田MF遠藤保仁(写真右)

[10.12 J1第27節延期分 横浜FM 0-1 磐田 日産ス]

 ジュビロ磐田MF遠藤保仁が3試合ぶりに戦線復帰を果たし、後半45分間のプレーで首位の横浜F・マリノス撃破に貢献した。試合後には「残り試合数を考えても勝ち点3が必要だった。内容的には満足するものではないけど、結果だけを求めてやっているので、今日の勝ち点3は僕らにとって非常に大きい」と前向きに語った。

 遠藤は9月17日のC大阪戦、今月8日の鹿島戦で2試合続けて欠場。この日は約1か月ぶりの復帰戦となり、後半開始からMF上原力也に代わってピッチに立った。前半途中にはMF山田大記のアクシデントでFWジャーメイン良が投入されており、早くも2枚目の交代カードを使う形となったが、立ち上がりは前半以上に一方的な守勢となった。

 もっとも、遠藤に焦りはなかったという。「先に点を取られないことと、ワンチャンスどこかで……ということで入っていた。前半の内容からして後半も同じような展開になるだろうと予想していたので、相手にビッグチャンスを作られないようにしていこうと思った」。まずは0-0で試合を進めることによって、優勝のかかる横浜FMに焦りが出るであろうことは織り込み済みだった。

「前半はゴールに行く回数が極端に少なかったけど、後半に入ってゼロで抑えることができれば相手も焦りが出てくるし、より前がかりになるのは明らかだった」。その想定どおり、相手は選手交代とともに攻撃が淡白になると、磐田は後半39分にカウンターからMF古川陽介がゴールを決めて先制点を奪取。「相手も前がかりになっていたし、裏だったりにスペースがあるのは試合前から分かっていた。それが得点に結びついて良かった」と振り返った。

 そんな42歳の落ち着きには、この日のヒーローとなった古川も感服しきりだった。「バタバタしている時もヤットさんの顔を見たら表情が変わらないので、『大丈夫やな』という気持ちにさせてもらえる」。遠藤がJリーグ初ゴールを喜んでいたことを報道陣から伝え聞いた19歳は「それは僕がうれしい」とこの日一番の笑顔を見せていた。

 シーズンは残り3試合。清水、G大阪、京都といずれも残留を争う相手との“シックスポインター”が続く中、豊富な経験に裏打ちされた落ち着きを持つ遠藤に託される役割は大きそうだ。

「僕らは上に上がっていくだけなので、もしかしたら一番プレッシャーがかかっていないチームかもしれない。僕らが勝つことによって上にはかなりプレッシャーがかかる」。そう残留争いを展望した遠藤は「僕らは残り3試合あるけど、全部勝てば可能性が出てくる」と述べ、22日の静岡ダービーに向けて「今日のゲームは次の参考にはならないけど、今日みたいに全員が食らいついて失点しない気持ちは次の試合も持って、一番勝ち点が近いチームとやるので、なおかつダービーなので、楽しみにいい準備をしていければ」と意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)
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