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敵地最終節での大逆転優勝へ…川崎F谷口彰悟はサポーターに協力求める「優勝への雰囲気を持ちながら戦いたい」

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セレモニーでサポーターに呼びかけたDF谷口彰悟

[10.29 J1第33節 川崎F 2-1 神戸 等々力]

 3連覇を目指すキャプテンは安堵した。川崎フロンターレは勝利必須のJ1リーグ終盤でヴィッセル神戸との接戦を2-1で制した。DF谷口彰悟は「とにかく勝ち切ることができてよかった」と表情を崩した。

 2位・川崎Fは直近の2連勝で首位の横浜F・マリノスと勝ち点2差まで縮めた。しかし苦しい状況は変わらない。今節も川崎Fが引き分け以下かつ横浜FMが勝利した時点で、横浜FMの優勝は決定する可能性があった。だが、川崎FはFWマルシーニョの先制点から一時同点に追いつかれたものの、後半39分にFW家長昭博がPKを決めて勝ち越し成功。2-1で優勝の可能性を最終節までつなげた。

 対するは日本代表FW大迫勇也だ。カタールW杯に照準を合わせた絶対的エースに苦しめられた。「収めるのが非常に上手だった。大迫さんは僕らのところから中盤まで引いてボールを受けて、その引いたスペースに汰木(康也)選手や山口(蛍)選手が走ってきた。どこまで食いついていくか丁寧に対応していかないといけないなと。中盤の選手と声を掛け合いながら、みんなで抑えられた」。FW小林祐希の鮮やかなFKで同点に追いつかれたが、家長のゴールで得たリードは死守した。

 今季最後のホーム戦で勝利を手にした。谷口は試合後、ファン・サポーターの前でスピーチ。「僕たちにできることは次の試合も勝つことだけです。そのためには、ここに集まってくださっているファン・サポーターの皆さんの応援は絶対に必要です。絶対に僕たちの力になります。みんなでアウェー味スタに乗り込みましょう。来れない方の分まで、みんなで盛り上げて、最高の雰囲気を作ってください、必ず期待に応えます。みんなで何かを起こせると信じて、最後まで戦いましょう」。奇しくも“多摩川クラシコ”となった敵地での最終節・FC東京戦でサポーターの助力を求めた。

 終了後の囲み取材で、その真意を語る。「僕らにできることは勝つことだけなので。優勝するんだという雰囲気を持ちながら戦いたいですし、そのためにはファン・サポーターの皆さんのサポートが必要。それを伝えさせてもらいました。みんなを巻き込んで何かを起こせるように、自分たちも準備をしていきたい」。大逆転での3連覇に向け、なりふり構わない姿勢を垣間見せた。

 最終決戦の前にはもうひとつ大きな出来事も。11月1日、カタールW杯に臨む日本代表メンバーが発表される。ここまで代表メンバーとして本大会出場に貢献してきた谷口も有力候補の一人だ。「意識していないと言えばウソになる。ただ、1日が次の試合に向けての準備の段階なので、少し気にしながら過ごすんだろうなと思っています。もちろん不安も緊張もあります。でもどんな結果になろうと次に向けてやることは変わらない。がんばって自然体で待ちたいと思います」。サッカー人生を揺るがす一週間を前に、期待と不安をのぞかせた。

(取材・文 石川祐介)
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