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柏一筋26年で引退、大谷秀和が感謝の長文メッセージ「工藤の思いをこれからも胸に、次の人生を進んでいきたい」

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柏レイソルMF大谷秀和

 今季限りで現役生活を引退した柏レイソルMF大谷秀和が7日、クラブを通じてコメントを発表した。5日のJ1最終節後の引退セレモニーで見た光景や、家族への感謝、そして亡き後輩へのメッセージを長文でつづっている。

 大谷は2003年、柏U-18からトップチームに昇格。今季に至るまで一筋でプレーし、クラブ歴代最多の公式戦384試合に出場してきた。最終節の湘南戦でも途中出場から16分間プレー。十分に来季の戦力になることが考えられるパフォーマンスだったが、「『まだやれるんじゃないか』と思ってもらえるうちにやめたいと思っていた」のだという。

 大谷はクラブを通じて発表したコメントの冒頭で「皆さんこんにちは。素晴らしいコレオもありがとうございます。思ってもいなかったので、びっくりしてなんと言ったらいいか分からなくてすみません。あと、湘南のサポーターの皆さんも先ほど思いがけないメッセージをいただき、大変嬉しく思います。ありがとうございました」とつづり、引退セレモニーで両チームのサポーターが行った演出に感謝した。

 その上で「まさかあんなにいい映像が話す前に来るとは思っていなかったので、ちょっと色々飛んでしまったんですが、入団してから今日まで20年間、ひとつのクラブで、この柏レイソルの黄色のユニフォームを着て、皆さんの前でプレーすることができて、本当に幸せな選手生活でした」とし、「皆さんに感謝を伝える前に、個人的な感謝の気持ちを伝えさせてください」と家族への感謝を述べた。

「小さい頃から練習や試合の応援に駆けつけ、いつもやりたいことを尊重してくれた両親と姉、こうして幸せなサッカー人生になったのも、今日まで好きなことを続けさせてくれて、見守ってくれていたからだと思います。本当にありがとうございました」

「そして忙しい日常の中でも20年間一番近くで支えて励ましてくれた妻、苦しい時も一番近くで、そして日々の体調管理や3人の子育てなど大変な中、精一杯やってくれた妻には感謝してもしきれません。本当にありがとう。3人の息子たちの無邪気な笑顔が自分を癒してくれて、戦う力を与え続けてくれました。君たちがいつも笑顔でいてくれたから頑張ろうと思えたし、頑張れたと思います。パパを応援してくれて、柏レイソルを好きになってくれて、サッカーを好きになってくれて、ありがとう」

 またアカデミー時代から26年間にもわたって大谷を支えてきたサポーターには「今日、ラストゲームをこの大好きな日立台のピッチでプレーすることができて、本当に幸せな時間でした。もう、この臨場感溢れるスタジアムで皆さんの応援を背にプレーすることがないと思うと、やはり寂しい気持ちにはなってしまいましたが、皆さんとともに20年間戦い続けたことを誇りに、次の道に進みたいと思います。三度の苦しく辛い降格など、応援してくれる皆さんには悲しい思いも数多くさせてしまいましたが、皆さんとともに勝ち取ったリーグ優勝やナビスコカップ、天皇杯といったタイトルは、今でもその瞬間その瞬間をハッキリ覚えています。皆さんがいてくれたからこそ取ることができたタイトルです。僕の人生においても、忘れられない最高の瞬間であり、最高の思い出です。本当に多くの忘れがたい経験をすることができたのも、今日ここにいるファンサポーターの皆さんや、DAZNの前で応援してくれているファンサポーターの皆さんがいたからです。皆さんの声援が、苦しくてもあと一歩踏み出す力を与えてくれて、何度皆さんの声援が苦しい状況のチームに勝利を与えてくれたか分かりません。それぐらい皆さんの声援にはパワーがありました。ここ数年コロナ禍で皆さんの声援を受けられずにいることがとても残念ですし、今日最後に皆さんの声援を受けてプレーしたかったなというのが正直な気持ちです。何か特別な才能があるわけではなかった自分が、プロとして20年間戦い続けることができたのも、皆さんの熱く温かいサポートがあったからです。本当に皆さんの応援が支えになり、自分を奮い立たせてくれたことに、感謝しています。本当に、本当に、ありがとうございました」と感謝をつづった。

 さらに「サッカー選手としての人生は今日で終わりになりますが、これからの人生も選手時代同様と贅沢は言いませんが、少しでも気にかけて、少しでも応援していただけたら嬉しく思います。自分の選手生活に関わっていただいた全ての指導者の皆さんやスタッフの皆さん、チームメイトのみんなにも、感謝の気持ちでいっぱいです。仲間がいなければ、今自分は間違いなくここに立っていません。年上の方も年下の選手も、どの選手からも学ぶことが多く、尊敬できる最高な仲間に数多く出会えたことを本当に嬉しく思います。ともにプレーして、指導していただき、本当にありがとうございました。プロとしては20年、アカデミー時代も含めれば26年、大谷秀和という選手を、人間、応援し、ともに戦っていただき本当にありがとうございました」とクラブ愛を語った大谷。最後は10月21日に32歳の若さで亡くなった柏出身の工藤壮人さんの名前を挙げ、「最後になりますが、工藤壮人という選手が柏レイソルにいたこと、いつもチームのために戦い、ゴールでチームを救ってくれたことを、皆さんも忘れないでください。工藤の思いをこれからも胸に、次の人生を進んでいきたいと思います。これからも柏レイソルのことをよろしくお願いします」と決意を示した。

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