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地元・熊本相手に先制ゴール、京都FW豊川雄太は残留決定に涙「マジで初めて泣いた」

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先制ゴールを挙げたFW豊川雄太

[11.13 J1参入プレーオフ決定戦 京都 1-1 熊本 サンガS]

 試合後、初めて涙を流したという。京都サンガF.C.はJ1参入プレーオフ決定戦を1-1のドローで終え、J1クラブのアドバンテージにより残留を確定させた。先制点を挙げたFW豊川雄太は「マジで初めて泣いた。それくらいプレッシャーを感じていたのかな」と振り返った。

 J1リーグを16位で終えた京都は、一年での降格危機を迎えた。自動降格は避けたものの、J2クラブとの一発勝負で運命は大きく変わる。プレーオフで快進撃を続けるロアッソ熊本をホームに迎えた。試合が進むと、少しずつ熊本のペースへ。前半38分には相手に決定機が来るが、かろうじて防ぐことができた。

 前半39分、GK上福元直人からつないだボールが相手ゴールに向かう。PA手前でMF松田天馬が浮き球パスを出す。反応したのは豊川。相手のトラップミスを突きつつ、相手GKの飛び出しに冷静に対処。ボールを浮かせ、ゴール右隅に流し込んだ。「みんながつないでくれたボールなので、責任もって決めようかなと」(豊川)。逃してはいけない好機を確実に決めてみせた。

 ゴールパフォーマンスの秘密も明かす。「練習でふざけて、『ハーランド!』ってやってたら、そのまま試合でも叫んじゃった」。価値ある得点は、その後の京都を勢いづかせる。後半23分にセットプレーから失点を喫したが、冷静さを欠くことなく90分間の残留ミッションを完遂。相手に勝ち越しを許さず、1-1でJ1残留を決めた。

「とりあえずホッとしています」。試合後には涙を流したという。「試合で泣く人、なんで泣くんやろうって思っていた。マジで初めて泣いた。それくらいプレッシャーを感じていたのかな。自然と出ました」。安堵の表情を浮かべ、涙の理由を自己分析した。

 豊川の出身は熊本。自らの手で地元クラブに引導を渡した。「熊本とやる時点で運命というか、そういうのを感じていた。シーズンオフはほとんど熊本にいるから、気持ちよく帰れます」。長く苦しいシーズンを残留で終え、ようやく笑みをこぼしていた。

(取材・文 石川祐介)
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