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熊本のキーマンを封じた京都MF川崎颯太、J1残留を決めて来季はさらなる活躍へ「もっと警戒されるボランチに」

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MF川崎颯太

[11.13 J1参入プレーオフ決定戦 京都 1-1 熊本 サンガS]

 初のJ1挑戦となった今季を無事残留で終えた。京都サンガF.C.のMF川崎颯太は「本当に学ばされる一年でした」と振り返った。

 京都は今季、12年ぶりのJ1挑戦となった。所属選手の中には初のJ1リーグとなった選手も多く、川崎もその一人。リーグ戦では28試合1得点という数字を残し、一年を走り切った。しかしチームは年間順位16位でリーグを終え、残留を決められず。一発勝負のJ1参入プレーオフ決定戦に回ることになった。

 川崎は中盤のアンカーの位置でプレーをした。対するは、ロアッソ熊本の中盤の要であるMF河原創。トップ下のFW平川怜にも注意を払いつつ、起点となる河原を注視する。「あそこが攻撃のスタートだと思っているし、あそこを自由にやらせてポンポンさせられるのが一番嫌だった」。熊本はボールを収めると、まず河原へ預ける。川崎は「狙っていました」と考えを明かした。

 また、攻撃を仕掛ける場面も目立った。そこは平川のカウンターも考慮してリスクを天秤にかける。「(平川に)何回か破られたシーンもあった。だけど、そこだけにとらわれずに前にも行くことで、そこはリスクも考えながらですけど、行けるようにはしないとなと感じました」。後半に入ると果敢にシュートを放ち、ゴールを狙った。「あそこを決めるか決めないかで、選手の価値が変わってくる。あそこを決めれる選手にならないと」。

 引き分け以上でJ1残留が決まるアドバンテージがあり、さらに会場もホームでの開催となった。地の利を最大限に生かし、確実に残留を狙う。「ピッチも荒れていたので、(相手が)慣れていないうちにプレッシャーをかけることで、トラップミスも誘えるんじゃないかなと思った」。前半は強い雨風にもさらされた。そのチャンスを逃さず、京都は前半のうちに先制点をもぎとった。

 後半には同点に追いつかれたものの、1-1で試合を終えて残留決定。11年を過ごしたJ2に戻る危機から逃れることができた。川崎は喜びを感じつつも、悔しさをにじませる。「途中までは楽しめたんですけど、それからはなかなかうまくいかないなって、存在感はあまり出せなかったので悔しさですかね。もっともっと自分が関わらなきゃっていう気持ちでやっていた。でもリスクとかいろいろ考えながら、難しい試合でした」。さらに、初のJ1挑戦となった今シーズンを振り返る。

「本当に学ばされる一年でした。だけど、けっして自分がJ1のボランチたちに比べて劣っていると思うこともなかった。J2から来たこいつはなんだ、くらいにしか思われていなかったと思う。もっと存在感を出して、警戒されるボランチにならなきゃと思います」

 チームでの戦いを終えたが、川崎の活動は終わらない。14日からはパリ五輪を目指すU-21日本代表の欧州遠征に参加する。

(取材・文 石川祐介)
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