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キャリアハイのシーズンを過ごした森島司「広島だから楽しくサッカーが出来ている」

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 MF森島司サンフレッチェ広島で7シーズン目の戦いを終えた。「広島だからこれだけいい思いをさせてもらっているし、楽しくサッカーが出来ている。あの時決断していて良かったなと思います」。紫熊のナンバー10は、しみじみと振り返った。


――今季はリーグ戦8得点とキャリアハイのシーズンになりました。
「今年に関してはミドルシュートなどいろいろな種類のゴールを決めることが出来たので、少なからずスパイクの影響はあったのかなと思います。昨年からニューバランスのFURON V6 PROを履かせてもらっているのですが、(ルヴァンカップの)決勝で履かせてもった新作のFURON V7 PROは、試し履き期間が2日くらいしかなかったけど、めちゃめちゃ感覚が良かった。僕はスピードを出したいところがあるので、軽いのが一番。それに柔らかいし、ニット素材によるフィット感の良さもあって、すぐに足に馴染んだ感じがしました」

――今季は靴紐をオレンジ色に変えていました。
「ずっと同じカラー、青×オレンジのFURON V6 PROを履いていたので、変化が欲しいと思って靴紐の色を変えました。そこまで深い意味はないのですが、そこも楽しみだと思います」

――スパイク選びはもともとこだわりがある?
「カッコいいスパイクを履きたいというのは子供のころからあったけど、ちゃんとこだわりだしたのはプロになってからですね。高校の時は高校の契約メーカーのスパイクを履かせてもらっていたけど、プロになって個人で契約するようになってからは、こだわるようになりました。今契約しているニューバランスのスパイクは、凄く足に馴染んでいるなという感覚があります」

――今季の変化では、ミヒャエル・スキッベ監督の就任が、チームにも森島選手自身にも好影響を与えたと感じます。
「チームの雰囲気も変わって、やることも去年とは全然違う。全部がいい方向に向かったなと思います。個人的にはゴール前に入って行く回数が増えたので、サッカー観が変わりました。意識したことはボックス内に入ること。去年は中盤で捌いてというプレーが多かったけど、今年はそういうのをあまりせずに、クロスに入って行くところであったり、裏抜けを意識できたのかなと思います」

――広島で7シーズン目が終わりました。
「めっちゃやっているなと思いますね(笑)。でも広島だからこれだけいい思いをさせてもらっているし、楽しくサッカーが出来ている。高3の時に練習参加してから入団を決めたのですが、前年に優勝していたので、とにかくレベルが高かった。それと高3の子って大人が色んな所に連れ出しても面白くないじゃないですか。だけどみんなで映画に連れていってくれたり、一緒に遊んでくれたことがすごく楽しかった。今振り返っても、あの時決断していて良かったなと思います」

――当時の監督は現日本代表の森保一監督でした。
「とにかく人格者。強いチームを作っていたので、いいイメージがあった。代表に選んでもらった時にも喋ったけど、この人のために勝ちたいと思ったし、そういう監督なのかなと改めて思いました。今は周りの目も厳しいかもしれないけど、一緒にやっている選手としては、この人のために勝ちたいと思える監督なのかなと思います」

――どんなことを言われましたか?
「『プロ1年目から見ているけど、いい意味で大人になった。いい顔になったな』と言ってもらいました。代表監督になって、メディアを通して見ることが多くなったので、大変そうやなと客観的に見ていたけど、代表に入って2人で話した時に、すごく気にかけてくれていると感じて嬉しかったし、いい言葉をかけてもらえたなと思います」

 三重県鈴鹿市出身で4兄弟の三男。地元では有名なサッカー兄弟で、司は小学生の時にサッカー経験者の父・健さんが指導する少年団でサッカーを始めた。4歳年上の長兄・大さんと3歳下の四男・秀さんは四中工で、2歳上の次兄・広さんも海星高校でサッカーをしていた。

――森島選手の名前を全国区にしたのは高校1年生の時に出場した高校選手権だったと思います。
「4つ上の兄が四中工で全国準優勝した時のベンチメンバーでした。それもあって、僕もずっと出たいと思っていた大会でした。中学は名古屋グランパスに進んだんですけど、選手権に出たいと思って1年半で辞めました。親に言ったら『いいんじゃない』って。当時のグランパスは小6の大会で優勝した代で、その時のメンバーは6人くらいがプロになっている。めちゃめちゃ濃い1年半でしたけど、当時はそこまでプロを逆算することもなかったので、未練はありませんでした」

――司選手は4兄弟の三男ですよね。
「2番目の兄は海星高校だったのですが、高校で僕が1年で向こうが3年の時に対戦しました。夏のインターハイ予選はボランチでマッチアップして、冬は向こうがサイドハーフで僕がボランチ。その対戦で僕が引退させました(笑)」

――選手権の三重県予選決勝。得点も決めた試合ですね。
「家を一緒に出て、会場が近かったので現地集合でした。お母さんに送ってもらって、お兄ちゃんと僕が車の後ろに乗って。行ってらっしゃいって、2人で送り出してもらって。それで試合をして、帰りは両親の車に分かれて乗りました。でも帰ったら玄関で落ち合って。“気まず”って思いましたね(笑)。もともと喋らん兄弟なんですけど、試合後は全然喋らなかった。今でもその試合については触れたことがないです」

――4兄弟の中ではやはり司選手が一番上手かったんでしょうか?
「経歴で言えば僕ですけど、決勝で当たったお兄ちゃん(次兄・広さん)は上手かったなと思います。プロを目指せば行けたんじゃないかと自分は思っています。でも一緒にボールを蹴り合ったこともないので分からない(笑)。浅野兄弟みたいに仲がいい?全然違いますね(笑)。性格的な問題かもしれないけど、あそこまで仲良くないです(笑)」

 来季開幕直後の4月25日の誕生日で26歳になる森島。20代後半のキャリアに突入することになるが、将来をどのように考えているのだろうか。

――サッカー選手としての未来をどのように見ていますか?
「長いこと出来たらいいですし、それ以外は特にないかもしれません。チームとしては今年優勝出来たので、また優勝したいですね」

――広島は青山敏弘選手や森﨑兄弟のように、クラブ一筋でプレーする選手が多い印象もあります。
「僕の場合はどうでしょうね。今年は魅力があったので、来年もプレーさせてもらいますし、魅力があるからみんな長いこといるんだと思います。僕も気づいたらやっているかもしれないですし、毎年毎年、いろいろ考えてという感じです」

――海外でプレーする夢も持ち続けている。
「チャンスがあればという感じですね。どこでもいいという年齢ではなくなってきたので、いいオファーで、いい国があればという感じ。日本代表?そうですね、一番近いと言えばそうですし、選ばれやすい環境ではあると思う。でもJリーグでもいいプレーをすれば選ばれると思うので、今は広島で頑張りたいです」

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