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大学最終戦は2度蹴り&DOGSOで一発退場…千葉内定、法政大GK近藤壱成「このGKがいれば大丈夫だなと思われる選手に」

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千葉入りするGK近藤壱成

 22日、法政大学の多摩キャンパスで、Jリーグ内定選手の合同記者会見が行われた。今年の内定者は8名。ジェフユナイテッド千葉に入団するGK近藤壱成(4年=磐田U-18)も、「歴史のある大きなクラブで夢を叶えることが出来て嬉しい。1日でも早く、ジェフのゴールマウスを任せてもらえるように頑張ります」と笑顔で意気込みを語った。

 近藤の大学サッカーは突然に幕を閉じた。今月11日に行われた大学選手権(インカレ)の2回戦、法大にとっての初戦となっていた常葉大との試合で、近藤は後半16分にレッドカードをもらってしまった。ゴールキックを蹴ろうとした時に一度触ってDF白井陽貴(4年=矢板中央高)に渡そうとしたが、白井はボールを跨いでしまう。相手に詰められて焦った近藤がクリアしたことで、2度蹴りと判定された。

 そして単なる2度蹴りだけでなく、決定的な得点の機会を阻止、いわゆる「DOGSO」と判定されたことで、一発退場となってしまう。「退場の場面は僕と白井のコミュニケーションの問題だった。結果としてチームに迷惑をかけてしまって、大学サッカー最後の大会でタイトルを残して卒業しようと思っていた中で、いろんなものが崩れてしまいました」。誰もが経験できることではないと捉えて、前を向くしかない。

 最終学年を迎える直前に大きな飛躍を遂げることになった。関東大学選抜Bの一員として参戦したデンソーカップチャレンジで出場した3試合を連続無失点。見事に優勝に導くと、大会MVPを獲得した。その活躍もあって全日本大学選抜に選出されるなど、今季の大学サッカー界屈指のGKに成長した。

 そんな近藤には多くのJクラブが関心を持ち、近藤自身も10を超えるクラブの練習に出向き、将来を慎重に見極めてきた。その中には高校時代を過ごした磐田もあった。しかしその後、獲得のオファーが届くことはなかったという。

「自分としてはジュビロに戻ろうと思って努力してきたところはあります。高校のころはあまり試合に出ていなかったので、いい思い出があるかというとそうでもないけど、自分が最初に関わったJクラブ。4年間で立場を変えてやるという思いで、ずっとやってきました」

 近藤は千葉でプロ生活をスタートすることを決めた。具体的なオファーがいくつかあった中で、千葉に決めた。「タイミングも合って、千葉に行くことになった。来季ジュビロもJ2ですし、対戦がすごく楽しみ。なによりまずは自分の定位置を確保することが大事だと思っています」。

 磐田U-18時代、近藤の世代は誰もトップ昇格を叶えることが出来なかったが、大学経由で近藤の他、関東学院大FW岩元ルナが群馬へ、立正大DF平松航が栃木へ、常葉大DF速水修平がいわきFC入りを決めた。「誰も戻れなかったけど、みんなJ2なので対戦を楽しみにしていると思う。自分も刺激になれるように頑張りたいです」。

 189cmの長身を生かした、よりスケールの大きいGKに。「近年、GKに求められることが増えてきている。でもGKの本質って、ゴールを守るところだと思っている。今回のW杯でも思ったけど、このGKがいれば大丈夫だなとジェフのサポーターに思ってもらえるような選手になりたい。いずれはユースの先輩の伊藤洋輝選手がやっているような舞台でやれるような選手になりたいと思います」。目標も大きく持って、プロ生活をスタートさせる。

(取材・文 児玉幸洋)
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