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内田篤人氏がJリーグの未来を展望「ビッグクラブがあるのは大切」竹内由恵アナから鋭いツッコミも

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Jリーグ30周年オープニングイベント

 Jリーグは25日、東京都内で30周年オープニングイベントを開催した。トークセッションでは元日本代表の中村憲剛氏、槙野智章氏、内田篤人氏が登壇し、野々村芳和チェアマンとJリーグの未来を話し合った。

 野々村チェアマンはこの日、Jリーグの成長テーマとして①60クラブがそれぞれの地域で輝く、②トップ層がナショナル(グローバル)コンテンツとして輝く——の2点を列挙。これまでJリーグが進めてきた地域密着の理念に加えて、リーグを牽引するビッグクラブを誕生させる姿勢をあらためて打ち出した。

 トークセッションでは「トップ層が輝く」点について内田氏がコメント。ドイツのシャルケでプレーしていたキャリアを振り返りつつ、「国に一つ、二つ大きいクラブがあるのは大切。パリならパリSG、バイエルンならミュンヘン、スペインはマドリード、大きい都市にビッグクラブができやすい。日本で言えば東京、大阪などはビッグクラブは作りやすい環境にある。日本の一つのビッグクラブがヨーロッパや南米など世界に発信するようになるといい」と見解を語った。

 続けて「僕がシャルケにいた時も、日本で、Jリーグでやりたくて『ウッシー、いいチームないか』というのがあったけど、どこのクラブでやりたいが彼らの中にはなかった」というエピソードも披露。「Jリーグにビッグクラブがあると、このチームでプレーしたいからちょっと代理人紹介してくれみたいな話がしやすくなる。そうなるとJリーグがもっと発信されるし、このチームでプレーしたいとなると有名な選手、実力のある選手も来やすくなって盛り上がるのではないか」と展望した。

 またビッグクラブ誕生後の活性化策にも言及。「例えばバイエルンとやる時は自分の価値を高めるために一生懸命やるし、またプレシーズンではたとえばブンデス1部のチームが4部とか5部のチームと練習試合をする。そういうことをすると、その地域ではお客さんが入って、お金が落ちるし、集客が増えるし、シーズンを通して応援してくれる。ビッグクラブが地方に行って試合をするのも一つの形かなと思う」と未来図を語った。

 会の終盤では子どもたちのビデオメッセージによる質問コーナーも実施。川崎フロンターレのサポーターから「(海外移籍した)三笘(薫)とか(谷口)彰悟がいなくて寂しい。どうしたらフロンターレに戻ってくれますか。またどうしたらメッシとかムバッペが来てくれますか」という問いが寄せられた。

 これに対しては野々村チェアマンが「日本っていいなって思わせることが重要。金銭的なというよりは日本という国がいい国、いいリーグだなと思わせることが大事なのが一つ。あとは日本人でムバッペを作ればいいじゃん。ああいう選手を育てちゃうのが一つ」と回答。内田氏は「いま質問してくれた彼がなるかもしれない」と期待を語った。

 トークセッションではJリーグのPR策として内田氏が「選手側の発信。Instagram、Tiktok、Youtubeもあるし、どこまで出すか境界線はあると思うけど、グラウンド以外の素顔を見てもらうのも大事」と述べると、司会の竹内由恵アナウンサーから「内田さんは……」と鋭いツッコミを浴びせられる場面も。これには内田氏も「私はTwitterやInstagramをやっておりませんでしたので、槙野くんと一緒に頑張ります(笑)」とタジタジだった。

 内田氏は本年度、S級コーチ養成講習会を受講し、日本代表やJリーグの監督を務めるのに必要なS級ライセンスの取得を目指す。また世代別日本代表のロールモデルコーチとしての活動も控える中、「U-20W杯の最終予選と本番があってJ1、J2、J3で活躍してくれる若い選手が出ます。僕とか槙野くんのようにU-20で活躍した選手がA代表にスクスクと入ってくれたら。若い選手、優秀な選手が集まって戦い抜く大会なので応援していただきたい」と共闘を呼びかけていた。

(取材・文 竹内達也)
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