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大胆不敵、柏FW細谷はGK谷の裏をかくパネンカで開幕弾

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爆発的なスピードでPKを獲得した柏FW細谷真大

[2.18 J1第1節 柏 2-2 G大阪 三協F柏]

 敗色濃厚の危機を救ったのは、21歳のエースストライカーだった。

 ホームで2023シーズンの開幕を迎えた柏レイソルは、新加入のDF片山瑛一のゴールで幸先よく先制。しかし、後半に入ってFW宇佐美貴史に同点弾、MFダワンに逆転弾を許していた。

 G大阪にリードをされてからは中央にFW細谷真大とFW武藤雄樹、両サイドにFW小屋松知哉とFW山本桜大を配置し、猛攻を続けていた後半アディショナルタイム、武藤のパスに抜け出した細谷が一瞬のスピードでDFクォン・ギョンウォンと入れ替わると、ペナルティエリア内でクォン・ギョンウォンに倒され、PKの判定となった。

 相対するG大阪のGKは谷晃生。昨年のEAFF E-1選手権の日本代表に選出されていた細谷と谷は、同大会でともにA代表デビュー。GKの谷が「細谷選手も相当疲れていたと思うし、足がつっていてるのも見てたので、力を込めては打てないだろうと思って。右に流し込んでくるかな」と予想していた中、キッカーの細谷は真ん中にふわりとしたシュート。土壇場でパネンカを選択し、後半アディショナルタイム8分に同点弾をもたらした。

 谷が指摘したように、「つりながら」(細谷)獲得したPKは、G大阪サポーターの目の前だった。VARチェックが入ったこともあって、ボールをセットしてから蹴るまでに2分近くG大阪サポーターのブーイングにさらされ、「いろいろ言われていた」という。PKを成功させた後にはG大阪サポーターに向かって、耳に手を当てるパフォーマンスをするふてぶてしさも見せた。

 PKの場面、片山は「真大なら決めると思っていましたし、そういうプレッシャーに打ち克ってこそのストライカー」とチームメイトからの信頼も厚い。

 これでちばぎんカップに続いて2試合連続のゴール。昨シーズンにキャリアハイの8ゴールを挙げた柏の背番号19が、好調なスタートを切った。

(取材・文 奥山典幸)
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