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広島MF東俊希が1年半ぶり弾! 狙い通りのWB→WB開通「来ると信じて走り込んだ」

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サンフレッチェ広島MF東俊希(写真右)

[3.3 J1第3節 横浜FM 1-1 広島 ニッパツ]

 昨季の上位同士が激突したフライデーナイトマッチ。両者譲らない熱戦の先陣を切ったのは、サンフレッチェ広島MF東俊希の1年半ぶりのゴールだった。

 前半4分、広島は中盤での競り合いから右サイドに展開すると、MF満田誠が縦へと突破。「逆サイドのウイングバックのクロスに入るのは意識している」という東がゴール前に飛び込むと、満田からの鋭い低空クロスがちょうどゴール前に入ってきた。「来ると信じて走り込んだらいいボールが来たので合わせるだけだった」。最後は完璧なワンタッチシュートでネットを揺らした。

 アシスト、ゴールともにウイングバックという広島らしいサイド攻撃。「ボールが来なくてもすぐに戻ればリスクにはならない。チャンスが来たら前に顔を出すように意識している」という姿勢が光ったワンシーンだった。

 チームにとっても価値ある先制点となったが、東にとっても2021年9月5日の神戸戦以来1年半ぶりとなる待望の一撃。昨年の後半戦は左下腿コンパートメント症候群のため離脱を強いられていた中、完全復活も印象づけるゴールとなった。

「開幕戦は緊張感があっていいプレーができなかったけど、次の試合からは振り切ったプレーが出せるようになった。自分のプレーを思うように出せるようになった」。キャンプでの準備も実り、離脱前より良い感覚でプレーできているようだ。

 この日は得点シーン以外のタスクでも奮闘を見せた。プレッシングでは相手SBに圧力をかけつつも、背後のウイングも見なければならない難しい役割。「チーム的にも前から行ったほうがいいし、ウイングに出されても戻れば問題ない。前から行って奪った時はチャンスになっていたので、下がるんじゃなくて前から行こうというのは共有できていた」と走り回った。

 それでもハーフタイムに途中交代を迫られた。コーチングスタッフからは前半29分に受けたイエローカードが理由だったと説明されたそうだが、悔しさは残り、「それでもプレーしたかった。悔しかったけどチームの戦術だったので次の試合で頑張りたい」となんとか前を向こうとしていた。

 またチームも数的優位となった終盤に相手を攻め切れず、今季初白星はお預けとなった。「前半最初のほうリズムが良くて、ポストに当たったシーンなどチャンスは多かったので、2点目に決めることができていたら僕たちの流れになっていた」。2点目を奪えなかったことを悔やんだ東は「まだ初勝利していないので勝利がほしい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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