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横浜FC小川航基が代表監督の前でアピール弾! FW無得点の新生森保Jに「ゴールを決めるのは自分」

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FW小川航基

[4.1 J1第6節 横浜FC 1-1 福岡 ニッパツ]

 日本代表森保一監督がスタンドで見守る中、横浜FCのエースがまた一つゴールを積み重ねた。今季のJ1で得点ランキング首位を走る活躍を果たしながらも、新生森保ジャパン初陣では招集外。それでもFW小川航基は「悔しい思いは持ちつつ、自分がやるべきことをやっていく」としっかりと先を見据えていた。

 0-1で迎えた前半アディショナルタイムだった。ペナルティエリア内でMF三田啓貴が倒されてPKを獲得すると、キッカーを務めたのが小川。「強く打つことを意識して、手が届かないところに蹴る駆け引きをした」。その言葉どおり、GK永石拓海にコースを読まれながらもゴール左に蹴り込んだ。

 PKとはいえ日本代表指揮官の前でのアピール弾。今季のゴール数を5とし、他会場で現日本代表のFW町野修斗(湘南)が4ゴールの大爆発を見せた中でも得点ランキングトップタイの座をしっかりと守った。

 それでも試合後、指揮官の来場を知らなかったという小川は満足した様子を見せなかった。「森保さんは数字のところももちろん見ていると思うけど、それ以外を結構見ている監督さん」。日本代表FWに求められるタスクを見つめつつ「前線からのチェイシングなどチームが勝つための働きを泥臭くやれているかを間違いなく見ている監督。足りないところを補うところをもっともっと目指してやってていかないといけない」と力を込めた。

 もっとも、3月下旬に行われたキリンチャレンジカップ2試合での戦いぶりには思うところもあったようだ。新生森保ジャパンが2試合を通じて挙げたゴールは2つ。ウルグアイ戦ではMF西村拓真、コロンビア戦ではMF三笘薫といずれも1トップが記録したものではなかった。

「勝っていないので。それにFWの選手が得点を取れていない」。そう言い切った小川は「自分だと思っている」と断言。「僕が一番点を取れるというのを示して、森保さんに呼んでもらって、ゴールを決めるのは自分だという自信がある」と堂々と言い放った。。

 2019年のEAFF E-1選手権で1試合3ゴールを記録したが、その後の代表招集歴はなし。U-20世代まではエースストライカーの地位を築いていたが、A代表招集後も所属クラブでなかなか結果を出せず、昨季の横浜FCでJ2リーグ26得点を記録するまでは遠回りとも言えるキャリアを過ごしていた。

 その間、ともにU-20W杯を戦ったDF冨安健洋、MF堂安律、MF久保建英らは世界のトップレベルでプレーするようになった。「ずっと悔しい思いばかりしているし、挫折ばかりのサッカー人生」。それでも小川は「先に行く選手がたくさんいる中、焦らずに自分のやるべきことをコツコツやることが大事だと思う。悔しい思いは持ちつつ、自分がやるべきことをやっていく」と冷静に取り組んでいる。

 5日のルヴァン杯を挟んで、次節には昨季王者との横浜F・マリノスとの横浜ダービーが控えている。「自信はある。勝てると思う」とサラリと口にした小川は「こういったところで、勝てていないところでこういう相手がくる。勢いに乗る絶好のチャンスだし、自信もつく。後半みたいな自分たちのサッカーをできればと思うし、期待してもらってもいい」とキッパリ。まずは目の前の一戦に集中し、結果を出し続けていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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