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“3年目のルーキー”横浜FC近藤友喜がカウンター先導も「数字が残せないと生き残っていけない」

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強烈なシュートを狙うMF近藤友喜

[4.8 J1第7節 横浜FM 5-0 横浜FC 日産ス]

 昨季のJリーグ王者に対し、持ち前の切れ味は見せつけた。しかし、結果にはつながらなかった。横浜FCのルーキーMF近藤友喜は0-5で敗れた試合後、「僕のところで1本クロスが合えばというシーンが数多くあった。その精度がまだ足りないなというのと、それが合っていれば先行できた可能性があった中で責任を感じている」と唇をかんだ。

 横浜F・マリノスとのダービーマッチで主導権を握られながらも、前半はカウンター攻撃から多くの見せ場を作っていた横浜FC。その中心に君臨していたのが右サイドハーフで先発した近藤だった。「相手は永戸(勝也)選手が高い位置を取ってくるのは分析でもあって、奪った後の切り替えで数的優位を作れる話はしていた。そこは狙い通りだった」。右サイドを突破してのクロス、カットインからのシュートで次々とビッグチャンスに絡んでいた。

 J1リーグ戦では前節まで4試合に出場したがシュートはゼロ。チームの未勝利が続く中、ゴールに絡んでいく意気込みは人一倍感じさせた。「僕自身、開幕から5試合目でシュートを打っていなくてゴールへの意識はずっとあった。決めてやるぞという気持ちは持って試合に入った」。ただ、クロスがファーサイドに流れたり、シュートが良いコースに飛ばなかったりと、得点につながる働きは果たせなかった。

 決め切れなかった横浜FCと、チャンスを決め続けた横浜FM。違いを分けたのは明白だった。「結局はその後の精度が伴っていないのでそこが課題だと思う」(近藤)。後半の立ち上がり早々に失点してからの崩れ方も目立ち、「流れ的にも1点やられただけだったら1個、2個やれる自信はあったけど、そこから連続してポンポンとやられたのがダメージが大きかった」と悔やむしかなかった。

 日本大から横浜FCに加入し、今季がプロ入り1年目。それでも加入内定が決まった2021年にJ1リーグ2試合、昨季はJ2リーグ9試合を経験しており、ルーキーイヤーという自覚は持っていないという。

「特別指定でJリーグに出させてもらっていて、1年目から活躍するために早期内定で3年生で内定して、去年から出場していたので、今年1年目という感覚ではなく、3年目・勝負の年という気持ちでシーズンに臨んでいる。動きがいいとかそういうのもあるけど、数字が残せないと生き残っていけない世界なので数字にこだわっていきたい」

 持ち味を発揮するだけでなく、結果を出せる選手に——。近藤は「スピードの部分やドリブルは相手も嫌がっているなと感じるし、そこは通用すると感じているけど、最後の精度の部分を高めていきたい」とレベルアップを誓った。

(取材・文 竹内達也)
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