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湘南MF平岡大陽は球際猛プレスで一時逆転弾を演出「絶対に取れるという確信があった」

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MF平岡大陽

[4.9 J1第7節 FC東京 2-2 湘南 味スタ]

 両チーム最多のスプリント回数で、攻守に躍動した。湘南ベルマーレMF平岡大陽は1-1で迎えた後半14分、相手のビルドアップに鋭いプレスを仕掛けてミスを誘発。そこからのカウンターで一時逆転となるゴールが生まれた。「相手が持ち出したタイミングで絶対に取れるという確信があった」と手応えを口にした。

 数多くの決定機を作り出した。2シャドーの一角でプレーした平岡は、後半44分の途中交代まで何度も敵陣に進入した。0-1で前半を折り返したが、後半9分から反撃。平岡が相手GKのパスを奪い切ってシュート。これはGKのセーブに遭うが、直後のCKから得点が生まれ、同点ゴールのきっかけとなるプレーとなった。

 さらに同点ゴールから5分後、平岡が相手守備陣のビルドアップを狙う。「プレスのところは得意。一個一個の練習でどうやって取れるかなというのを、考えを怠らずにやったひとつの自分のストロングポイント」。ボール保持者にすばやく体を寄せると、球際の強さを見せつけてボールを奪い切る。ボールを拾った味方のショートカウンターで一時逆転ゴールが生み出された。

 攻守で貢献しながらも、結果は2-2のドロー。「一回逆転できたけど、最後追いつかれているところはまだまだ実力不足」と悔しさをのぞかせる。収穫以上に課題を挙げた。「違いを見せるにはゴールを決めるところ、もっとチャンスメークをするところ。そういうのを残していかないと上には行けない。去年よりはいいというポジティブな面もありつつ、上を目指すことは止めてはいけないと思う」。

 “上”について質問が及ぶと「代表とか言ってほしいんでしょ?言わないですよ(笑)」と冗談交じりにはぐらかす。「何がよかったかというところを追求し続けることでの“上”、自分のレベルアップですね。その結果に何があるか知らないですけど」とあくまで自身の研鑽に集中するようだ。

 パリ五輪世代でもある平岡は、3月に大岩剛監督体制のU-22日本代表に一年ぶりに招集された。昨年3月は代表候補として合宿に参加していたが、今回の欧州遠征ではメンバー入り。初戦・U-22ドイツ戦では後半41分から途中出場し、第2戦・U-22ベルギー戦では先発入りからハーフタイムまで45分間のプレーとなった。

「総じて実力不足を痛感した。やっぱりまだまだだなと改めて思った」。U-22日本代表での活動を振り返りつつ、それでも参加の意義は大きい。「Jリーグの中でもチャレンジャーだけど、海外に行ったら違う種類の刺激を受けた。帰ってきて、そういうのも自分のエネルギーに変換してやっていかないといけない」とさらなる成長の糧にするつもりだ。

(取材・文 石川祐介)
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