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今季3点目は246日ぶり勝利をつかむ決勝点…柏FW細谷真大は頼もしい一言「一発チャンスがあれば仕留める」

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今季のホームでは5戦3ゴールの柏FW細谷真大

[4.9 J1第7節 柏 1-0 鹿島 三協F柏]

 苦しいときにチームを救う大仕事を、エースがやってのけた。リーグ戦で16試合、ルヴァン杯も含めた公式戦では19試合、勝利から見放されていた柏レイソルに、決勝点をもたらしたのは21歳のストライカーだった。

 前半32分、中盤で鹿島アントラーズのクリアボールをひろったMF戸嶋祥郎からMFマテウス・サヴィオへとパスがわたると、FW細谷真大は鹿島の2CB、DF昌子源とDF植田直通の間を割って裏のスペースへと駆ける。背後からきたサヴィオのスルーパスを、細谷はダイレクトで右足で合わせてゴールネットを揺らした。

 第2節のFC東京戦(△1-1)でのゴールを再現したかのようなサヴィオとのホットラインに、「いつも通りサヴィオが持ったらハッキリ動こうと思っていたので、いいボールがきたのでうまく流し込めたと思います」と今季3ゴール目を振り返った。

 これで柏にゴールが生まれたのは、5試合ぶりのこととなった。今季の柏はリーグ最少の4得点と決定力不足が課題となっているが、4得点のうち3得点を挙げているのが細谷だ。「真大がよく取ってくれたということにつきる」とキャプテンのDF古賀太陽もその活躍に目を細める。

「相手の攻撃に対して、なかなかうまくリズムを作ることができずに、ボールを奪ってから攻め急ぐあまりパスミスも多く目立ったゲームの入りだった」(ネルシーニョ監督)というチャンスもままならない展開となった中でのゴール。「一発チャンスがあれば仕留めるというところは、今年意識しています」という言葉どおり、この日の細谷はシュート1本で1ゴールをものにした。第1節・G大阪戦はシュート2本で1ゴール(ゴールはPKによる)、第2節・FC東京戦はシュート1本で1ゴールと、類まれなる決定力を発揮している。

 決定力以外でもボールをおさめたり、鹿島戦でも11km以上走破するなど守備面でも貢献度は高く、柏の中で絶対的存在になりつつある。「チャンスがない中でも自分が点を取って勝たせる、というところは監督からも期待されていると思うので、もっと突き詰めてやっていきたいです」。第7節で3ゴールは、昨シーズンと同じペース。来年にはパリ五輪も控える、同世代のエースストライカーは、次なるゲーム、次なるゴールを見据えた。
 
(取材・文 奥山典幸)
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