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“ほこたて上位対決”は東京Vに軍配!! 綱島プロ初弾&林尚輝2戦連発、秋田は今季初の複数失点

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MF林尚輝とMF綱島悠斗のボランチコンビが得点

[4.12 J2第9節 東京V 2-1 秋田 味スタ]

 J2リーグは12日、第9節を各地で行い、3位の東京ヴェルディと4位のブラウブリッツ秋田が対戦した。今季最多13得点の東京Vと、最少2失点の秋田による“ほこたて対決”。東京Vが後半にMF綱島悠斗のプロ初ゴールとMF林尚輝の2試合連続ゴールで2点を奪い、2-1で上位対決を制した。

 互いに前節から中3日での連戦。ホームの東京Vは6人を一気に入れ替え、昨季まで秋田所属のDF千田海人、ルーキーの綱島(←国士舘大)とFW山田剛綺(←関西学院大)が今季初先発を果たした。対する秋田は先発変更なし。前節の町田戦(○1-0)で決勝点を挙げたDF阿部海大を含む8選手は開幕節から全試合先発が続いている。[スタメン&布陣]

 前半はここまで複数得点も複数失点もなく、8試合で5得点2失点という特異な戦いで上位に躍進している秋田のペース。4-4-2の守備ブロックを自陣に固め、相手の攻撃にはFWとMFが激しく寄せるという戦法で今季最多13得点を奪っている東京Vの攻撃を完全に封鎖する。前半7分には東京Vの綱島が強烈なミドルシュートを放ったが、秋田DFに当たってGK圍謙太郎がキャッチした。

 秋田は攻撃に転じる際にはゴールキックとスローインにゆっくりと時間をかけ、ビルドアップは行わずにロングボールを蹴り込み、東京Vの布陣を押し下げていく。前半25分にはカウンターからFW丹羽詩温が左サイドを駆け上がるが、DF平智広のカバーに阻まれる。同34分にはMF水谷拓磨のクロスが千田に跳ね返されると、阪南大出身ルーキーDF高田椋汰のシュートも千田がブロック。そのまま0-0で前半を終えた。

 東京Vは後半開始時、なかなか良さを出せなかった山田に代わってFW河村慶人を投入。すると後半2分には秋田が水谷、MF畑潤基とつないで丹羽が右サイドを駆け上がり、ビッグチャンスを迎える。しかし、絶妙なタイミングで飛び出したGKマテウスがこれを阻止。今季わずか3失点の東京Vも自慢の堅守を崩さず、秋田に立ちはだかった。

 すると後半6分、東京Vが均衡を破った。左サイドの高い位置でMFマリオ・エンゲルスがタメを作り、内側を攻め上がったDF加藤蓮が右足でクロスを上げると、174cmの河村が186cmのDF河野貴志に競り勝って頭で折り返し、そこに飛び込んだのはルーキーの綱島。冷静に右足ダイレクトでゴールに突き刺し、プロ入り初ゴールが貴重な先制点となった。

 秋田は後半9分、畑と丹羽に代わってMF才藤龍治とFW吉田伊吹を投入。それでも戦況は変わらず、東京Vが同19分に追加点を奪った。エンゲルスの右CKがニアサイドに送り込まれると、千田がニアで潰れてこぼれ球を中央に誘発し、これを拾ったのが林。冷静なトラップから豪快なボレーシュートをゴール右隅に突き刺した。林は前節の清水戦(●1-2)でJリーグ初ゴールを決めたが、これで2戦連発となった。

 今季初の複数失点を喫した秋田もそこから盛り返し、後半44分、MF藤山智史の右CKをニアサイドでMF梶谷政仁が頭でそらすと、ゴール前に飛び込んだDF飯尾竜太朗が押し込んで1点を返す。さらに後半アディショナルタイムは8分間。最後は圍も攻撃参加し、総攻撃を仕掛けた。だが、ゴールを破ることはできずにタイムアップ。上位対決を制した東京Vが3位をキープした。

(取材・文 竹内達也)
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