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ACL決勝直前の浦和が終盤のリンセン弾でドロー! 17歳早川隼平がリーグデビュー戦で大仕事、脇坂先制弾の川崎Fと痛み分け

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FWブライアン・リンセンのゴールで浦和と川崎Fはドロー

[4.23 J1第9節 川崎F 1-1 浦和 等々力]

 J1リーグは23日に第9節を行った。川崎フロンターレ浦和レッズの対戦は1-1のドロー。川崎Fは後半2分にMF脇坂泰斗が先制点を挙げるが、浦和は同36分に追いつく。リーグ戦デビューの17歳MF早川隼平のドリブルからDF荻原拓也がアシストし、FWブライアン・リンセンがJリーグ初ゴールを決めた。浦和は今月29日にACL決勝第1戦でアルヒラル(サウジアラビア)と対戦する。

 川崎Fは15日の前節・名古屋グランパス戦(●1-2)で今季初の連敗を喫したが、19日のルヴァン杯・清水エスパルス戦(○6-0)で今季公式戦初の先制点奪取、そしてホーム初白星を手にした。リーグ戦での流れを変えるべく、4-2-3-1の布陣。GKは上福元直人、4バックは左からDF登里享平、DF車屋紳太郎、DF高井幸大、DF山根視来。中盤3人はアンカーにMFジョアン・シミッチ、インサイドハーフに脇坂とMF瀬古樹。前線3人は左からFW遠野大弥、FW宮代大聖、FW家長昭博となった。

 浦和は29日のACL決勝を控え、最後の公式戦となる。15日の前節・北海道コンサドーレ札幌戦(○4-1)では終了間際の連続得点で快勝。今節でACL決勝に弾みをつけたい。4-2-3-1の布陣で、GKは西川周作、4バックは左から荻原、DFマリウス・ホイブラーテン、DFアレクサンダー・ショルツ、DF明本考浩。ボランチ2人はMF岩尾憲とMF伊藤敦樹。2列目は左からMF関根貴大、MF小泉佳穂、MF大久保智明。1トップはFW興梠慎三が入った。[両スタメン&布陣]

 浦和が序盤から攻勢を強める。前半6分、岩尾の浮き球パスに興梠がPA内でヘディングシュートもGK上福元にセーブされる。同12分、関根の右足シュートはGK上福元にはじかれるも、こぼれたところを小泉が詰める。だが、上福元に阻まれた。

 川崎Fは前半18分、上福元のロングフィードから宮代が敵陣付近で落とし、家長がPA手前からシュートを放つも、ゴール枠外に外れた。細かくパスをつなぎ、敵陣に迫る場面は増えるが、決定機はなし。同43分、脇坂の右足ミドルは相手選手に当たりながらコースを外れ、脇坂は悔しさを露わにした。

 前半はそのままスコアレスで折り返す。すると、開始早々に均衡を破ったのは川崎F。後半2分、家長が右サイドでホイブラーテンとの1対1を制してPA右の深い位置まで進入する。クロスを上げると、ニアサイドの脇坂が左ひざでトラップし、体勢を崩しながら右足ボレー。今季リーグ戦初ゴールを叩き込み、先制ゴールを挙げた。

 先制した川崎Fだが、その後は再び浦和に押し込まれる時間帯が続く。後半16分には瀬古を下げ、MF大島僚太を投入する。同21分には遠野がPA左の深い位置まで入り込み、マイナス方向にパス。脇坂のシュートはブロックされ、その後も打ち切れず。追加点のチャンスを逃した。

 後半23分、浦和は興梠が敵陣内で倒れるも、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックでPK獲得はなし。その直後、川崎Fは脇坂、登里、宮代を下げてMF橘田健人、DF佐々木旭、FW山田新を投入。浦和も大久保に代えてFWブライアン・リンセンを出場させた。

 後半33分、攻勢を強める川崎FはシミッチがPA手前から豪快な左足ミドルを放つ。だがゴール右ポストに直撃し、ゴールとはならなかった。直後にはショルツが自らドリブル突破を突き進み、関根との連係で敵陣に進入。しかし、シュートまでいけなかった。

 浦和は後半35分に3枚替え。岩尾、興梠、関根に代えて、MF柴戸海、MF安居海渡、早川が出場。2種登録の17歳早川はリーグ戦デビューとなった。すると同36分に17歳の起点から同点ゴール。早川が左サイドで持ち込み、スルーパスに荻原が反応してPA中央に折り返す。リンセンがダイレクトシュートを決め切り、1-1と試合を振り出しに戻した。

 昨夏加入のリンセンは、今シーズンのルヴァン杯第2節・清水エスパルス戦で初ゴールを挙げていたが、待望のリーグ戦初ゴールとなった。

 終盤は両者一進一退の攻防も決着はつかず、試合は1-1で終了。川崎Fは3試合ぶりの白星とはならず、浦和はACL決勝直前の試合で白星を飾れなかった。

(取材・文 石川祐介)
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