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新潟MF伊藤涼太郎は「狙い通り」のスーパーFK弾も敗戦…悔しさ露わ「負けるのが本当に嫌」

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FKで一時同点弾を決めたMF伊藤涼太郎

[4.29 J1第10節 FC東京 2-1 新潟 味スタ]

 試合後には悔しさを露わにしていた。アルビレックス新潟は前半2失点が響いて今季2度目の連敗。MF伊藤涼太郎は今季6点目を挙げたが勝利できず。「これだけ多くのサポーターが新潟から足を運んでくれて、その期待に応えられなかった」と肩を落とした。

 前半の早い時間帯に失点が続いている。前節の鹿島アントラーズ戦では開始3分の失点。そして今節も前半8分にゴールを破られた。攻撃的な部分では序盤からいいリズムが続くが、松橋力蔵監督も「チームでも共有している中で起きるというところは残念」と守備面での課題を挙げた。

 それでも、伊藤は今季6点目となるゴールでチームに活力をもたらした。前半12分、PA手前のFKで伊藤が短い助走から右足シュートを放つ。「相手のGKが、蹴る前に壁のほうに動くことはわかっていた。相手のGKから見て、ボールがギリギリ見えるか見えないかという高さで蹴った」。GKヤクブ・スウォビィクの逆を突いてゴール右隅のファーサイドに低弾道を蹴り込む。「本当に狙い通りだった」と自画自賛するゴールとなった。

 しかし、前半34分にFWディエゴ・オリヴェイラの強烈な一発を浴びた。DF千葉和彦は「人数は揃っていた。2、3人囲んだところからだったが、個人のところ、クオリティは向こうに分があった」と振り返る。距離のあるところから無回転の弾道を決められ、それがFC東京の決勝点となった。

 試合後、伊藤はベンチに座りながら険しい顔を見せた。「勝ちたかったというのもあるんですけど、負けるのが本当に嫌だった」と思いを語る。10試合を終えて3勝4敗3分。収穫と課題も見えてきた。「自分たちが積み上げてきたスタイルは崩しちゃいけないと思うし、結果が出ないときこそ、自分たちのスタイルを信じ抜く」。軌道修正をしながら、J1リーグを戦い抜くつもりだ。

(取材・文 石川祐介)
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