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加入後初アシストで示した”マリノスらしさ”…杉本健勇「僕は続けてやっていくしかない」

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横浜F・マリノスFW杉本健勇

[5.7 J1第12節 横浜FM 4-1 京都 日産ス]

 今季開幕直後にJ2のジュビロ磐田から昨季Jリーグ王者の横浜F・マリノスに電撃移籍したFW杉本健勇が、“マリノスらしさ”を示す攻守の切り替えで加入後初アシストを記録した。

 3-1で迎えた後半27分に投入され、約15分後のことだった。DF松原健のスルーパスに抜け出そうとした杉本だったが、このボールはDFイヨハ理ヘンリーにカットされ、パスを受けることはできず。しかし、そこでプレーを止めることはなかった。

「あれが通らなかった時には前向きで奪われるので、奪われた時の切り替えが大事だと思っていた。『あっ、奪われる』と思ったので、なんとか早く切り替えた」(杉本)。

 この杉本の素早い攻守の切り替えに対し、かつてC大阪でも共にプレーしていたMF水沼宏太が呼応していた。杉本がスライディングでボールを奪うと、水沼は流れたボールを縦に持ち運び、ペナルティエリア際から右足一閃。これが4-1とするダメ押しゴールとなり、杉本には移籍後初のアシストがついた。

 決めた水沼は杉本の切り替えに見られた“マリノスらしさ”に着目。「健勇もこうやってマリノスのサッカーをまたやり始めて、あそこで切り替えてすぐにボールを取りに行くという姿勢で僕のゴールにつなげてくれた。また一緒に頑張っていきたい」と目を細めた。

 得点直後にはビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のチェックを受け、主審がオンフィールド・レビューを実施し、ゴールが決まるまでやや時間があった。

 その時間を振り返った杉本は「どっちでもよかった。自分のゴールじゃないから(笑)。俺のゴールだったら『頼むわー』と思っていたけど」と冗談まじりに振り返ったが、無事にゴールは認定。「切り替えた後も宏太が信じて走っていた。ああいうところで切り替えて奪えればゴールが近いので、いいショートカウンターだったと思う」と胸を張った。

 ここまで先発機会はない杉本だが、こうしたプレーは信頼を掴んでいく一歩となるはずだ。センターFWのポジション争いはFWアンデルソン・ロペスが大きくリード中。杉本は「前の選手が調子がいいし、ロペスも含めていいパフォーマンスをしているので、僕は続けてやっていくしかない。そのチャンスが来た時に結果を残せるように常にいい準備をしたい」と謙虚に意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)
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