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アジア王者浦和、J1再開戦は完封負け…中2日の鳥栖が長沼&手塚ゴールで埼スタ攻略!!

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MF長沼洋一が先制ゴール

[5.10 J1第10節 浦和 0-2 鳥栖 埼玉]

 J1リーグは10日、第10節延期分を行い、アジア王者の浦和レッズサガン鳥栖と対戦した。浦和はAFCチャンピオンズリーグ決勝から中3日でのJ1リーグ再開戦。立ち上がりから優位に試合を進めたものの、後半に不用意なボールロストから2失点を喫し、0-2で敗れた。

 浦和はACL決勝第2戦アルヒラル戦から先発4人を変更。DF荻原拓也、MFアレックス・シャルク、MF安居海渡、FWホセ・カンテが新たに入った。対する鳥栖もJ1第12節の川崎F戦(●0-1)から中2日の連戦。先発3人を入れ替え、MF藤田直之、MF堀米勇輝、FW西川潤が先発した。[スタメン&布陣]

 主導権を握ったのはホームの浦和。前半5分、前線へのハイボールにカンテが競り勝ち、右サイドをMF大久保智明が突破すると、ペナルティエリア内右まで深く入り込む。同15分には前線からのプレスで相手をハメ込み、最後は安居のトラップが流れてボールを失ったが、前傾姿勢で試合を進めていった。

 一方の鳥栖も前半16分、西川潤が中盤に降りてボールを受けると、左サイドバックから内側に絞ったMF菊地泰智がドリブルで持ち運び、ペナルティエリア外から左足一閃。だが、GK西川周作のセーブに阻まれたが、可能性を感じるプレーだった。浦和は同21分、左サイドを駆け上がった荻原のクロスがゴールに向かうも、鳥栖GK朴一圭に冷静に処理された。

 鳥栖は前半28分、藤田が左サイドからロングスローを入れると、ニアサイドのDF田代雅也がヘディングで合わせるも、西川がスーパーセーブ。浦和も同40分、荻原のクロスのこぼれ球を拾った大久保の左足シュートが朴を強襲すると、これにシャルクが詰める。だが、これも朴のスーパーセーブに阻まれ、この日最大のビッグチャンスは不発に終わった。

 後半も立ち上がりこそ鳥栖が押し込んでいたが、同4分には浦和がゴールキックを起点に大きく前進。大久保のスルーパスにシャルクがフリーで抜け出した。だが、シュートは左ポストに弾かれ、副審もオフサイドの判定。最初のビッグチャンスは不発に終わった。

 鳥栖は後半11分、FW小野裕二と西川の2トップに代わってMF本田風智とMF長沼洋一を投入。長沼が右サイドに入り、菊地がトップ下に回った。浦和も同15分に交代。カンテとシャルクに代わり、ACL決勝でも先発したFW興梠慎三とMF関根貴大を入れた。さらに鳥栖は同22分、堀米と藤田に代わってFW河田篤秀とMF手塚康平を投入した。

 すると後半25分、鳥栖が試合を動かした。浦和DF明本考浩のパスを手塚がカットし、左サイドから菊地がボールを持ち運ぶと、クロスボールは浦和守備陣にカットされたが、こぼれ球を回収した長沼が左に持ち出してペナルティアーク付近から左足一閃。豪快なグラウンダーシュートをゴール左隅に突き刺した。

 長沼はこれがチームトップタイの今季3ゴール目。連戦のこの日は先発を外れていたものの、今季の攻撃を牽引してきたサイドアタッカーがまたしても結果を出した。浦和は直後、MF伊藤敦樹に代わってMF小泉佳穂を投入した。

 しかし、なおも鳥栖は止まらない。後半30分、浦和の西川を起点とするビルドアップに高い位置からプレッシャーをかけると、小泉のパスが乱れたところを河田がカット。うまく浮かせたラストパスがペナルティエリア内に通り、最後は手塚が冷静な左足シュートでネットを揺らした。手塚は今季J1出場3試合目にして初ゴールとなった。

 終盤は浦和がDF岩波拓也を最終ラインに投入し、DFマリウス・ホイブラーテンを最前線に上げるパワープレーに出たが、ゴールを破ることができないままタイムアップ。J1リーグ再開戦は完封負けに終わった。浦和は公式戦14試合ぶりの黒星。一方の鳥栖は3試合ぶりの勝利となった。

(取材・文 竹内達也)
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