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「左に蹴るっていう予想があったと思う」PKを成功させた横浜FC小川航基が今季6ゴール目

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自身4年ぶりのJ1でゴールを量産しているFW小川航基

[5.13 J1第13節 柏 0-1 横浜FC 三協F柏]

 値千金の決勝点は、エースストライカーの今季6ゴール目だった。

 中盤でセカンドボールをひろったMF伊藤翔からMF山下諒也にボールがつながると、山下はオーバーラップしていたMF林幸多郎へスルーパスを送る。ペナルティーエリアでの林のクロスに対して、DF片山瑛一がスライディングしたところで左手に当たって主審はハンドの判定をくだした。ペナルティマークにボールをセットしたのは、今季3度目のキッカーを務めるFW小川航基。柏レイソルのGK、松本健太の逆をついて、ゴール右にPKを成功させた。

「思いどおりにGKが動いてくれる」。小川はGKとの駆け引きを明かす。第3節・鹿島戦、第6節・福岡戦では、ともにゴール左にPKを蹴っていた小川は、「(GKは)左に蹴るっていう予想があったと思う」と裏をかいてゴール右へのシュートを選択、自身にとって7試合ぶりとなるゴールを奪ってみせた。

 前半は柏に13本のシュートを許す一方的な展開の中で、攻撃の形をなかなかつくれず。後半に入って柏のペースは落ちたものの、横浜FCのチャンスが増えたわけではなかったが、1-0での勝利という結果に、小川は前をむく。

「遠目から打たせたり、しっかりと寄せきってるところだったり、(柏にシュートを)打たせていた部分も少なからずあったと思う。シュート数だけ見ればやられてる感じかもしれないけど、結果的に1-0で勝ってるところがサッカーだと思ってるんで」

 2試合ぶりの勝ち点3で、横浜FCは最下位を脱出した。勝利にわく中で、小川が気を落とす瞬間があった。前半39分に、今シーズン4度目となる警告を受けたため、次節・川崎Fとの神奈川ダービーは出場停止となるためだ。

「大南と、ジュビロの同期と、やり合いたかったんですけど」

 現在は川崎FでプレーするDF大南拓磨とは、2016年に磐田に入団した同期。小川が水戸に育成型期限付き移籍をした2019年夏までの3年半、磐田でともにプレーしていた。2019年夏以降はチームも、カテゴリーも、異なっていた中で、今季は同じピッチでしのぎを削る機会が巡ってきた。CFとCBとのマッチアップが期待されたが、持ち越しとなった。
 
(取材・文 奥山典幸)
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