beacon

伊藤敦樹が後半ATに劇的決勝ゴール!! 広島に逆転勝利の浦和、1試合未消化で4位浮上

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF伊藤敦樹(写真右)が決勝ゴール

[5.31 J1第11節延期分 浦和 2-1 広島 埼玉]

 J1リーグは31日、第11節延期分の1試合を行い、浦和レッズサンフレッチェ広島を2-1で破った。広島が後半立ち上がりに先制したが、浦和が猛攻を仕掛けてDF酒井宏樹のゴールで同点に追いつくと、最後は後半アディショナルタイムにMF伊藤敦樹が劇的な決勝ゴール。1試合未消化の浦和が4位に浮上した。

 浦和のAFCチャンピオンズリーグ決勝の影響で延期されていた一戦。浦和は前節の京都戦(○2-0)から中3日でDF明本考浩が2試合ぶりに先発復帰し、MFダヴィド・モーベルグとFWホセ・カンテも先発で起用された。対する広島は前節の湘南戦(○1-0)から2人を入れ替え、MF野津田岳人とMF東俊希が2試合ぶりに先発した。[スタメン&布陣]

 前半6分、浦和は右サイドを突破したMF伊藤敦樹のクロスにカンテが合わせるもわずかに枠外。その後は広島が主導権を握り、浦和のポゼッションにFWナッシム・ベン・カリファとMF森島司が2トップ気味にプレスをかけると、日本代表MF川村拓夢ら中盤がマンツーマンでパスコースを阻み、同7分には左を抜け出した東のクロスからMF松本泰志が惜しいボレーシュートを放った。

 それでも徐々に浦和が盛り返し、前半15分過ぎからはボールを握れる時間帯が増加。同21分、左サイドで相手をいなしたMF関根貴大がカットインから触れば1点というシュート性のクロスを上げると、同26分にはロングフィードのこぼれ球に始まった二次攻撃からまたも関根がエリア内を切り裂き、左足シュートで決定機を作った。

 一方の広島はサイドを中心に攻め立て、迫力あるセットプレーで攻撃を展開。前半32分にはテンポの良いパス回しから川村の突破がファウルを誘い、ゴール右斜め前でファウルを誘った。だが、野津田のFKはうまくミートせずに大きく枠外。浦和は同40分、右サイドを華麗に打開したが、DF酒井宏樹のクロスに反応した関根がGK大迫敬介へのファウルと判定され、攻撃は不発に終わった。

 0-0のまま迎えた後半開始時、広島はベン・カリファに代わってFWドウグラス・ヴィエイラを投入。すると同5分、先に試合を動かした。左サイドでのボール奪取から野津田が鋭い縦パスをつけると、これをドウグラスがフリックし、川村が左サイドを突破。カットインから放った右足シュートは西川に防がれたが、跳ね返りを森島が押し込んだ。

 ビハインドとなった浦和は後半11分、ボールロストで失点の起点となったモーベルグがホセ・カンテのポストプレーから右サイドを駆け上がり、対面のDF佐々木翔を抜き去ってハイクロスを配球。ここにMF安居海渡が飛び込むも、DF住吉ジェラニレショーンの驚異的なクリアに阻まれる。そこで大迫が安居と交錯。大迫が膝を痛めて一時試合が中断したが、大迫は無事にプレーに復帰した。

 ゴールが遠い浦和は後半22分、モーベルグ、カンテ、MF岩尾憲を一気に下げ、MF大久保智明、FW興梠慎三、FWブライアン・リンセンを投入。安居をボランチに下げる。すると攻撃に一気に迫力が増し、同24分に関根が強烈なシュートで大迫を強襲すると、同26分には大久保の直接FKがゴール左をかすめた。

 そして後半27分、浦和が同点に追いついた。GK西川周作のロングキックに関根が競り勝ってボールを残し、右サイド起点で敵陣に攻め込むと、ドリブルでえぐった関根のパスを受けた伊藤がエリア内にスルーパスを配球。これに抜け出した酒井が角度のないところからゴール左隅にねじ込んだ。酒井は3月18日のJ1第5節新潟戦以来となる今季2ゴール目となった。

 一進一退の攻防が続く中、広島は後半35分、左サイドをMFエゼキエウが猛烈なスピードで突破し、折り返しのパスはクリアされたが、こぼれ球を拾ったMF中野就斗が豪快なミドルシュート。しかし、これはDFマリウス・ホイブラーテンにクリアされ、ゴールには至らない。

 浦和は後半37分、高いパフォーマンスを見せていた関根に代わってDF荻原拓也を投入。明本を一列上げて左サイドハーフにした。

 その後もホームの声援を受けた浦和が優勢に試合を進め、勝負がついたのはアディショナルタイム2分。ペナルティエリア内左へのロングボールをリンセンが折り返すと、これに反応したのは伊藤。豪快な左足ボレーシュートでゴールを打ち抜いた。試合はそのままタイムアップ。浦和がホームで勝ち点3をもぎ取った。

(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集ページ

データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります

TOP