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5年間で染みついた日本スタイル、深々とお辞儀…イニエスタ「リスペクトや愛情が伝わっていれば嬉しい」

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ファンに深々とお辞儀するイニエスタ

[6.6 国際親善試合 神戸0-2バルセロナ 国立]

「特別な一戦」を戦い終えたMFアンドレス・イニエスタの目には、光るものが見えた。国立競技場に詰めかけた4万7335人にあいさつするために場内一周をすると、最後にヴィッセル神戸のサポーターが集まるゴール裏に立って深々とお辞儀。5年間で染みついた“日本スタイル”で感謝を示した。

 開催を疑問視する声も少なくなかった。Jリーグが開催されている真っ只中、さらにもともと予定されていた天皇杯の日程を変更、そして本拠地ではない東京での開催となったことなどで、神戸のサポーター団体がHPにクラブへの要請文を出す異例の事態にもなった。

 また対戦相手のバルセロナも2日前に今季リーグ最終戦を開催。日本滞在も24時間もないという超ハードスケジュールでの来日になっていた。

 ただ試合は関わったすべての人たちが、レジェンドプレーヤーのためにプレーした。神戸のキャプテンマークを巻いてプレーしたイニエスタも、積極的にゴールを狙ってスタジアムを沸かせる。後半36分まで出場すると、交代の際にはバルセロナのベンチから歩み寄った盟友のシャビ・エルナンデス監督と言葉を交わす、名場面も作った。

「このスタジアムでバルサと試合が出来たことは特別、すべてが素晴らしかった。この試合は日本のサッカーファンにお別れを告げる場、恩返しをする場だと考えていた。シャビ監督からも親しみを持って、大切なこの日にいれることを嬉しく思うと。24時間もないうちに帰ってしまうが、強行スケジュールで来てくれたことに感謝しています」

 イニエスタが「特別な一戦」と話すもう一試合がある。7月1日にノエビアスタジアム神戸で行う札幌戦が、神戸でのラストマッチになる。「何を残せたかは分からないが、残そうと思ってきたこと、情熱やリスペクトの気持ちを出すことは心掛けてきた。ファンのリスペクトや愛情が伝わっていれば嬉しい」と笑みを浮かべたイニエスタ。あとはラストダンスを目に焼き付けるだけだ。

(取材・文 児玉幸洋)
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