ルーキーDF濃野公人が5万人国立で豪快勝ち越し弾!! 鹿島が横浜FMを破って4連勝、首位・町田に“2点差”肉薄状態に
[6.1 J1第17節 鹿島 3-2 横浜FM 国立]
J1リーグは1日、第17節を行い、鹿島アントラーズが横浜F・マリノスを3-2で破った。前半にFWアンデルソン・ロペスの今季10点目で先制されたが、後半にFW鈴木優磨、DF濃野公人、DF関川郁万のゴールで逆転。52860人の大観衆が集まった国立でのホームゲームを白星で飾り、4連勝を果たした。
国立ホーム開催の鹿島は前節・札幌戦(◯3-0)と同じスターティングメンバー。一方の横浜FMはACLの影響で5月29日に延期開催された第9節・柏戦(◯4-0)から2人を入れ替え、負傷交代したGKポープ・ウィリアムに代わってGK飯倉大樹が今季初先発した。またDF松原健に代わってDF加藤蓮が右SBで起用された。[スタメン&布陣]
最初のチャンスはホームの鹿島。前半7分、鈴木の縦パスを左に流れたMF名古新太郎がフリックし、縦に抜け出したMF仲間隼斗が左足でクロスボールを供給。ファーサイドに飛び込んだ濃野が合わせたが、ダイレクトシュートは右に流れた。その後は横浜FMがボールを握るものの、鹿島守備陣を崩せない時間が続いた。
それでも前半10分、先に試合を動かしたのは横浜FMだった。左サイドの組み立てはMF佐野海舟に奪われたが、すぐさまプレスバックした井上が再奪取。MF天野純のクロスはクリアされたが、MF渡辺皓太のプレッシャーから奪い返し、こぼれ球を拾った井上がカットインから右足を振り抜く。これがGK早川友基の手を弾き、FWアンデルソン・ロペスが押し込んだ。
A・ロペスは得点ランキング3位の今季10ゴール目。前節・柏戦のハットトリックに続き、エースがまたしても結果を出した。なおも攻める横浜FMは前半14分、渡辺がうまく縦パスを引き出し、右に展開すると、FWヤン・マテウスの弾丸シュートが早川を強襲。同17分には井上がドリブルで佐野の股を抜いて突破し、たまらず止めた仲間のイエローカードを誘った。
さらに横浜FMは前半20分、右からのコンビネーションで打開し、DF加藤蓮が残したボールをヤン・マテウスが持ち運ぶと、意表を突いたニア抜きシュートを狙ったが、これは惜しくも枠外。一方の鹿島は同23分、CKの二次攻撃でペナルティエリア内の空中戦に持ち込み、右に抜けた名古がボレーで狙うも、飯倉のスーパーセーブに阻まれた。
さらに鹿島は前半33分、ゴール右斜め前30mの地点で獲得したFKを名古がファーサイドに送り込むと、DF植田直通が高い打点のヘディングで折り返し、ゴール前に飛び込んだ関川がヘディングシュート。豪快にネットを揺らした。だが、そこでVARが介入。関川がオフサイドポジションにいたとしてゴールは認められなかった。
前半36分にも鹿島がビッグチャンス。中盤で佐野が渡辺との競り合いでボールを奪い、縦に持ち運んで左に渡すと、鈴木の折り返しに師岡が飛び込む。だが、ダイレクトシュートはまたも飯倉が足でスーパーセーブ。同37分には師岡のクロスに仲間が飛び込むも、右足シュートは大きく枠を外れ、立て続けの決定機を逃した。
横浜FMは前半45分、右サイド起点の攻撃からヤン・マテウス、渡辺とつないで左に送り、井上のパスに永戸が関わると、永戸はヤン・マテウスとの浮き球ワンツーからエリア内に侵入。ワンタッチで横に渡したが、A・ロペスのワンタッチシュートは右に外れ、美しいパスワークは完結せず、そのままハーフタイムを迎えた。
1点ビハインドの鹿島は後半開始時、師岡に代わってFWチャヴリッチを投入。名古が右サイドハーフに回り、4-4-2のシステムとなった。すると後半5分、鹿島は鈴木のスルーパスに仲間が抜け出し、飯倉と1対1の絶好のチャンス。だが、もたついたところでDF上島拓巳に詰められ、シュートまで打ち切れなかった。
それでも後半12分、鹿島が試合を振り出しに戻した。中盤で前を向いた佐野が鋭い縦パスを送ると、高い位置を取っていた濃野が足裏でフリックし、右サイドを飛び出した名古がゴール前にクロスを配球。中では合わせられなかったが、ボールがそのままファーに流れ、鈴木が左足で突き刺した。鈴木は3試合ぶりのゴールで、今季8点目。昨季の国立ホーム開催・名古屋戦に続いてまたも聖地で決めた。
追いつかれた横浜FMは後半17分、井上に代わってFW宮市亮を投入。直後にはヤン・マテウスの左CKをDFエドゥアルドが頭で合わせたが、早川のスーパーセーブに阻まれた。一方の鹿島は同20分、チャヴリッチのミドルシュートが飯倉の手をかすめてクロスバーに直撃。互いに見せ場を作った。
横浜FMは後半24分、飯倉のパントキックをA・ロペスが収め、宮市がスピードあふれる突破でゴール前に侵入するが、シュートではなくクロスを選択した結果、中の味方にはつながらない。同27分にはヤン・マテウスとMF天野純に代わってFW植中朝日とMF水沼宏太が入った。
すると後半29分、鹿島が勝ち越した。水沼のパスミスを起点にボールを保持し、左に流れた鈴木が関川からのパスを引き出すと、斜めのパスからMF知念慶がドリブルで敵陣に侵入。最後は名古がゴール前に走り込んでマークを引きつけ、その裏にパスが送られると、走り込んだ濃野が豪快に突き刺した。濃野は今季5点目。ルーキーイヤーのSBが国立を沸かせた。
横浜FMは後半38分、渡辺と永戸に代わって慶應義塾大在籍中の19歳FW塩貝健人とDF加藤聖を投入。システムを4-4-2に変えた。ところが同39分、鹿島は途中出場MF樋口雄太のFKから関川がヘディングシュートを決め、追加点を奪った。
苦しくなった横浜FMは後半アディショナルタイム5分、上島のロングフィードから左サイドを攻め込み、宮市のクロスを植中がヘディングで決めて1点を返した。だが、反撃はここまで。鮮やかな逆転勝利を収めた鹿島が首位の町田に再び勝ち点で並び、得失点差でも2点差に迫った。
(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2024シーズンJリーグ特集
J1リーグは1日、第17節を行い、鹿島アントラーズが横浜F・マリノスを3-2で破った。前半にFWアンデルソン・ロペスの今季10点目で先制されたが、後半にFW鈴木優磨、DF濃野公人、DF関川郁万のゴールで逆転。52860人の大観衆が集まった国立でのホームゲームを白星で飾り、4連勝を果たした。
国立ホーム開催の鹿島は前節・札幌戦(◯3-0)と同じスターティングメンバー。一方の横浜FMはACLの影響で5月29日に延期開催された第9節・柏戦(◯4-0)から2人を入れ替え、負傷交代したGKポープ・ウィリアムに代わってGK飯倉大樹が今季初先発した。またDF松原健に代わってDF加藤蓮が右SBで起用された。[スタメン&布陣]
最初のチャンスはホームの鹿島。前半7分、鈴木の縦パスを左に流れたMF名古新太郎がフリックし、縦に抜け出したMF仲間隼斗が左足でクロスボールを供給。ファーサイドに飛び込んだ濃野が合わせたが、ダイレクトシュートは右に流れた。その後は横浜FMがボールを握るものの、鹿島守備陣を崩せない時間が続いた。
それでも前半10分、先に試合を動かしたのは横浜FMだった。左サイドの組み立てはMF佐野海舟に奪われたが、すぐさまプレスバックした井上が再奪取。MF天野純のクロスはクリアされたが、MF渡辺皓太のプレッシャーから奪い返し、こぼれ球を拾った井上がカットインから右足を振り抜く。これがGK早川友基の手を弾き、FWアンデルソン・ロペスが押し込んだ。
A・ロペスは得点ランキング3位の今季10ゴール目。前節・柏戦のハットトリックに続き、エースがまたしても結果を出した。なおも攻める横浜FMは前半14分、渡辺がうまく縦パスを引き出し、右に展開すると、FWヤン・マテウスの弾丸シュートが早川を強襲。同17分には井上がドリブルで佐野の股を抜いて突破し、たまらず止めた仲間のイエローカードを誘った。
さらに横浜FMは前半20分、右からのコンビネーションで打開し、DF加藤蓮が残したボールをヤン・マテウスが持ち運ぶと、意表を突いたニア抜きシュートを狙ったが、これは惜しくも枠外。一方の鹿島は同23分、CKの二次攻撃でペナルティエリア内の空中戦に持ち込み、右に抜けた名古がボレーで狙うも、飯倉のスーパーセーブに阻まれた。
さらに鹿島は前半33分、ゴール右斜め前30mの地点で獲得したFKを名古がファーサイドに送り込むと、DF植田直通が高い打点のヘディングで折り返し、ゴール前に飛び込んだ関川がヘディングシュート。豪快にネットを揺らした。だが、そこでVARが介入。関川がオフサイドポジションにいたとしてゴールは認められなかった。
前半36分にも鹿島がビッグチャンス。中盤で佐野が渡辺との競り合いでボールを奪い、縦に持ち運んで左に渡すと、鈴木の折り返しに師岡が飛び込む。だが、ダイレクトシュートはまたも飯倉が足でスーパーセーブ。同37分には師岡のクロスに仲間が飛び込むも、右足シュートは大きく枠を外れ、立て続けの決定機を逃した。
横浜FMは前半45分、右サイド起点の攻撃からヤン・マテウス、渡辺とつないで左に送り、井上のパスに永戸が関わると、永戸はヤン・マテウスとの浮き球ワンツーからエリア内に侵入。ワンタッチで横に渡したが、A・ロペスのワンタッチシュートは右に外れ、美しいパスワークは完結せず、そのままハーフタイムを迎えた。
1点ビハインドの鹿島は後半開始時、師岡に代わってFWチャヴリッチを投入。名古が右サイドハーフに回り、4-4-2のシステムとなった。すると後半5分、鹿島は鈴木のスルーパスに仲間が抜け出し、飯倉と1対1の絶好のチャンス。だが、もたついたところでDF上島拓巳に詰められ、シュートまで打ち切れなかった。
それでも後半12分、鹿島が試合を振り出しに戻した。中盤で前を向いた佐野が鋭い縦パスを送ると、高い位置を取っていた濃野が足裏でフリックし、右サイドを飛び出した名古がゴール前にクロスを配球。中では合わせられなかったが、ボールがそのままファーに流れ、鈴木が左足で突き刺した。鈴木は3試合ぶりのゴールで、今季8点目。昨季の国立ホーム開催・名古屋戦に続いてまたも聖地で決めた。
追いつかれた横浜FMは後半17分、井上に代わってFW宮市亮を投入。直後にはヤン・マテウスの左CKをDFエドゥアルドが頭で合わせたが、早川のスーパーセーブに阻まれた。一方の鹿島は同20分、チャヴリッチのミドルシュートが飯倉の手をかすめてクロスバーに直撃。互いに見せ場を作った。
横浜FMは後半24分、飯倉のパントキックをA・ロペスが収め、宮市がスピードあふれる突破でゴール前に侵入するが、シュートではなくクロスを選択した結果、中の味方にはつながらない。同27分にはヤン・マテウスとMF天野純に代わってFW植中朝日とMF水沼宏太が入った。
すると後半29分、鹿島が勝ち越した。水沼のパスミスを起点にボールを保持し、左に流れた鈴木が関川からのパスを引き出すと、斜めのパスからMF知念慶がドリブルで敵陣に侵入。最後は名古がゴール前に走り込んでマークを引きつけ、その裏にパスが送られると、走り込んだ濃野が豪快に突き刺した。濃野は今季5点目。ルーキーイヤーのSBが国立を沸かせた。
横浜FMは後半38分、渡辺と永戸に代わって慶應義塾大在籍中の19歳FW塩貝健人とDF加藤聖を投入。システムを4-4-2に変えた。ところが同39分、鹿島は途中出場MF樋口雄太のFKから関川がヘディングシュートを決め、追加点を奪った。
苦しくなった横浜FMは後半アディショナルタイム5分、上島のロングフィードから左サイドを攻め込み、宮市のクロスを植中がヘディングで決めて1点を返した。だが、反撃はここまで。鮮やかな逆転勝利を収めた鹿島が首位の町田に再び勝ち点で並び、得失点差でも2点差に迫った。
(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2024シーズンJリーグ特集
データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります
※大会の公式記録と異なる場合があります