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川崎F脇坂の柏戦V弾、VARがオフサイド確認せず…JFA審判委「ファウルはないということで終わってしまった」

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MF脇坂泰斗のゴールでVARにミス

 日本サッカー協会(JFA)審判委員会は11日、都内でメディア向けレフェリーブリーフィングを開催した。佐藤隆治JFA審判マネジャーは川崎フロンターレのMF脇坂泰斗柏レイソル戦で決めたゴールについて、VARがオフサイドの可能性を見逃していたことを明らかにした。直前のプレーでチェックを終えてしまったという。

 7月20日のこの試合では2-2で迎えた後半34分、MFマルシーニョのシュートをGK松本健太がこぼすと、GKにキャッチされる直前でMF瀬川祐輔がシュート。これがGKに当たって再びこぼれたところを脇坂が拾って押し込んだ。

 この得点を巡っては、瀬川がシュートした際に脇坂の位置はオフサイドラインのボールよりもゴール側にいるようにも見えた。ただ、オフサイドの可能性があったものの判定は変わらずゴールで再開。これが決勝点となり、川崎Fは3-2で7試合ぶりの勝利を掴んだ。

 佐藤氏によると、VARはゴールチェックで瀬川のシュートシーンに「グッと集中した」という。瀬川が松本を蹴るなどした場合はファウルの可能性があったが、この場面はボールをプレーしているためノーファウルの判定は正しいという見解が示された。

 となると次に脇坂のオフサイドチェックを行わなければいけないが、VARは「“得点でいい、ファウルはない”ということで終わってしまった」(佐藤氏)。こぼれを拾った脇坂だけでなく、その後の脇坂シュート時に瀬川がオフサイドポジションで相手に影響を与えた可能性もあったが、瀬川のGKとの争いにフォーカスしすぎてそのままチェックを終えてしまったようだ。

 佐藤氏は脇坂の位置について「真横からのカメラがないので間違いなくオフサイドポジションでオフサイドと言っていいかはちょっと(わからない)。でもこれ(コーナーカメラ)を見たときに出ているだろう」と話し、得点が取り消されるべきだった可能性が高いことを示した。

 JFA審判委は試合後にこの事象を各審判員と共有。リーグ終盤戦は一つの判定の重みが増すこともあり、「現場もそうだけどVARもAVARもここは落としちゃ駄目だ」と引き締めたことを明らかにした。


(取材・文 加藤直岐)

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加藤直岐
Text by 加藤直岐

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