鹿島の先制アシストを記録した安西幸輝、自身の進化の先に見据える代表復帰

鹿島DF
[3.8 J1第5節 柏 1-3 鹿島 三協F柏]
鹿島アントラーズの先制点をあげたFWレオ・セアラ。アシストは、DF安西幸輝の左足から生まれた。
前半26分、安西が自陣から前線に長いボールを入れると、FW鈴木優磨がおさめて柏の背後を狙う。MF松村優太が抜け出してクロスを入れるも、一度は相手にはねかえされてしまうが、再び松村がひろうと松村はオーバーラップしていた安西を使う。安西のクロスをゴール前で待っていたのは、FWレオ・セアラ。ヘディングでゴールネットを揺らした。
「あんまり中を見てなかったんですけど、レオの好きな位置ってのがだいぶ分かってきたので。ふわっとあげれば叩いてくれる」「対空時間があるボールをあげればああやって特定してくれるのですごくありがたい」と、安西は新加入の点取り屋を讃える。
昨季までのカウンターサッカーからボールを握る攻撃的なサッカーに転じた柏は、第4節終了時で3勝1分で首位に立っていたが、この日は90分を通して今季ワーストの出来だった。3-5-2でWBが高い位置をとってチャンスを構築する今季の柏に対して、「サイドバックをつり出して、ニアゾーンを走ってくるっていう戦術だったと思うんですけど、そこをしっかりフタをしてドリブルで対面やられないように」と対策を講じていたという。実際、安西と対峙する形となった柏の右WB久保藤次郎は、「サイドバックをつり出せなかった」と試合を振り返っていた。
それでも、安西は失点の場面を反省としてあげる。柏は最前線のFW垣田裕暉がCBを背負いながら安西の背後のスペースへボールを流すと、久保がシュートを放ってゴールを奪った。「ついていかないといけなかった」と悔やんだ。「攻撃だけ魅せるんじゃなくて、守備で魅せる」というのが指揮官からの要求だ。
安西が目指さないといけないと決意している場所が、日本代表だ。2019年3月に初招集された安西は、同月22日のコロンビア戦で代表デビュー。その後は鹿島からポルティモネンセSC(ポルトガル)へと活躍の場を移し、翌2020年まで森保一監督に招集されていたが以降は代表から遠ざかっている。「1回、日の丸を背負ったことがあるからこそあの場所が特別だってのはわかったし、サッカー選手である以上めざしたいと思った」。
鬼木達監督体制となり、安西は自身の変化を感じている。「自分に足らなかった守備の強度をしっかり出せるようになってきたのはすごく大きな進歩」。29歳のDFは、さらなる進化をとげるはずだ。
(取材・文 奥山典幸)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2025シーズンJリーグ特集
鹿島アントラーズの先制点をあげたFWレオ・セアラ。アシストは、DF安西幸輝の左足から生まれた。
前半26分、安西が自陣から前線に長いボールを入れると、FW鈴木優磨がおさめて柏の背後を狙う。MF松村優太が抜け出してクロスを入れるも、一度は相手にはねかえされてしまうが、再び松村がひろうと松村はオーバーラップしていた安西を使う。安西のクロスをゴール前で待っていたのは、FWレオ・セアラ。ヘディングでゴールネットを揺らした。
「あんまり中を見てなかったんですけど、レオの好きな位置ってのがだいぶ分かってきたので。ふわっとあげれば叩いてくれる」「対空時間があるボールをあげればああやって特定してくれるのですごくありがたい」と、安西は新加入の点取り屋を讃える。
昨季までのカウンターサッカーからボールを握る攻撃的なサッカーに転じた柏は、第4節終了時で3勝1分で首位に立っていたが、この日は90分を通して今季ワーストの出来だった。3-5-2でWBが高い位置をとってチャンスを構築する今季の柏に対して、「サイドバックをつり出して、ニアゾーンを走ってくるっていう戦術だったと思うんですけど、そこをしっかりフタをしてドリブルで対面やられないように」と対策を講じていたという。実際、安西と対峙する形となった柏の右WB久保藤次郎は、「サイドバックをつり出せなかった」と試合を振り返っていた。
それでも、安西は失点の場面を反省としてあげる。柏は最前線のFW垣田裕暉がCBを背負いながら安西の背後のスペースへボールを流すと、久保がシュートを放ってゴールを奪った。「ついていかないといけなかった」と悔やんだ。「攻撃だけ魅せるんじゃなくて、守備で魅せる」というのが指揮官からの要求だ。
安西が目指さないといけないと決意している場所が、日本代表だ。2019年3月に初招集された安西は、同月22日のコロンビア戦で代表デビュー。その後は鹿島からポルティモネンセSC(ポルトガル)へと活躍の場を移し、翌2020年まで森保一監督に招集されていたが以降は代表から遠ざかっている。「1回、日の丸を背負ったことがあるからこそあの場所が特別だってのはわかったし、サッカー選手である以上めざしたいと思った」。
鬼木達監督体制となり、安西は自身の変化を感じている。「自分に足らなかった守備の強度をしっかり出せるようになってきたのはすごく大きな進歩」。29歳のDFは、さらなる進化をとげるはずだ。
(取材・文 奥山典幸)
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