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今季の成長示すJ1初ゴールも横浜FMの21歳MF山根陸「チームが勝たなきゃ何も意味がない」

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MF山根陸

[4.20 J1第11節 浦和 3-1 横浜FM 埼玉]

 0-2で迎えた後半、横浜F・マリノスはアカデミー育ちの21歳MF山根陸のJ1初ゴールで一矢報いた。

 後半14分、右サイドを攻め上がったFWヤン・マテウスがエリア内にパスを出し、FW植中朝日がうまくキープしながら横に流すと、山根はボランチの位置から飛び込んだ。「ヤンが突破した時点でスタートは相手より早く切れていたので来ればいいなと思ったら、朝日くんが粘って良い落としをくれた」。最後は冷静に相手の状況を見ながら右足でゴール右隅へ。「いい感じでゴールに吸い込まれてくれた」と喜んだ。

 プロ1年目の2022年にJ1デビューを飾った山根にとってこれが嬉しいJ1初ゴール。今季は直前に解任されたスティーブ・ホーランド前監督のもと、コンスタントに90分間フル出場の機会を与えられて成長を続けていた中、「今年に入ってサッカー自体も変わって、3列目からどんどん飛び出していくことが増えたのでチャンスは来ると思っていた。(大事なのは)続けることですね」と手応えの残る一発となった。

 だが、試合後の山根に笑顔はなかった。「やるべきこと、やれること、役割自体も増えているし、その中で自分のやれることは増えていると思うけど、チームが勝たなきゃ何も意味がない。それが一番大事なのでそこにつなげられる選手になりたい」。チームは新体制初陣で立て直しに至らず、1-3で敗戦。屈辱のJ1最下位転落という状況と向き合った。

 21日にはAFCチャンピオンズエリート準々決勝以降が行われるサウジアラビアへの出発を控える中、危機感もあらわにした。

「うまくいっていない時期が続いてしまっているけど、ここからどう次につなげるか。細かいところまで含めてどうサッカーをしていくのかを、もっとうまくいくようにみんなで共有する必要があるし、どうするかも考える必要がある。アルナスル戦まで今まで(の連戦中)よりは時間があるので、できることからしっかりやっていきたい」

 ACLE準々決勝のアルナスル戦はと選手としての価値を示す絶好の機会となるが、まずはチームの役目に集中する構え。「なかなかできない相手ではあると思う。とはいえ絶対に負けちゃいけないし、勝ち進まなきゃいけない試合なので、チームが勝つために何が求められるかが試される。そこで勝たせられるパフォーマンスができればいいし、勝つために何ができるかが全て」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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