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試合前、試合中、試合後に駆け付けた川崎Fの選手たち…鹿島・鬼木監督は古巣との対戦に本音「終われば色んな思いがある」

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長谷部茂利監督と挨拶をかわす鬼木達監督

[5.11 J1第16節 鹿島 2-1 川崎F 国立]

 国立競技場という大舞台で、古巣から白星を手にした。鹿島アントラーズ鬼木達監督は昨シーズンまで率いた川崎フロンターレに2-1で勝利。試合後の会見で「試合中はいつもと変わらない。勝つことだけを求めてやっていた」と振り返った。

 鬼木監督は川崎Fで昨年までの8年間を指揮し、数々のタイトルをもたらした。今シーズンから鹿島を指揮し、首位を走るなかで国立競技場で古巣と対戦。自身が途中まで勝ち進んだACLEをファイナルまで戦い抜いた川崎Fと相まみえ、2-1で勝利を奪った。

 もちろん指揮官は古巣ということを意識しすぎず、対戦相手として試合に臨んだ。「変な感情の中でやるのではなくて、選手と一緒に目の前の相手を倒すことに集中できたことは非常にうれしく思う」。それでも思いがないわけはない。「ただ、終われば色んな思いがある」と表情を緩ませながら、本音をのぞかせる。

「どこと戦っても一緒だが、うれしさもあれば、敗者のほうのそういう悔しい表情を見れば色んな思いもある。だが、こうやって自分も鹿島の一員としてここに来ているのは、優勝するために来ているので。そこを主として考えながら行くのが自分のスタイル。色んな思いはあるが、そこに大きいものを持たないことが大事なのかなと。今はこの立場としてそう思っている」

 恩師を慕う川崎Fの選手たちは試合前、試合中、試合後にも続々と声をかけていた。

 試合開始前にはDF丸山祐市が鹿島のベンチまで挨拶に来た。MFマルシーニョは試合中に鹿島のテクニカルエリアにいた鬼木監督とタッチをかわしていた。

 さらに試合後、記者会見を終えて鹿島のロッカールームから出てくる鬼木監督を待っていた選手もいた。橘田健人、瀬川祐輔、大関友翔、山田新、佐々木旭、家長昭博らが恩師と談笑。山口瑠伊や高井幸大も挨拶をしていた。その後、NHKの中継で解説を務めた田中碧(リーズ)も鬼木監督と再会。最後は川崎Fのスタッフも駆けつけ、元指揮官と輪を作っていた。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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