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ACLEを経て基準高まる川崎Fの20歳MF大関友翔、国立決戦の決定機逸に悔しさ「今日は決めなきゃいけなかった」

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MF大関友翔

[5.11 J1第16節 鹿島 2-1 川崎F 国立]

 自身2度目のリーグ戦スタメンも、結果を残すことはできなかった。川崎フロンターレMF大関友翔は前半の決定機逸に悔しさをにじませる。「前半決定機が何回かあったけど、一番大きい決定機を外してしまったのですごく悔しい」と語った。

 トップ下で起用された大関は、試合開始序盤から前線でプレスを仕掛け、果敢に相手ゴールに向かった。前半16分には絶好機が到来。PA手前で相手のトラップミスしたボールを奪い切ると、PA中央から左足シュートを放つ。だが、惜しくもゴール右外に逸れていった。

「ちょっと力んだのもあるけど、あわててはいなかった。でも、もうちょっと落ち着いてもよかった」(大関)。狙いはゴール右隅だったというが、「ちょっと狙いすぎてしまった」と後悔の表情を浮かべた。

 福島ユナイテッドFCでの武者修行を終えて今シーズンから川崎Fに復帰した。実戦経験を踏むたびに目に見える成長を見せ、J1初先発となった4月9日の第5節・横浜F・マリノス戦でJ1初ゴール。準々決勝以降がサウジアラビア集中開催となった4月下旬のAFCチャンピオンズリーグエリート(ACEL)でも躍動。準決勝・アルナスル戦(○3-2)では自らのゴールで勝利に貢献し、大きな経験値を積んだ。

 ACLEを準優勝で終え、リーグ戦帰還後の初戦となった。国立競技場で昨シーズンまで川崎Fを率いた鬼木達監督の首位・鹿島アントラーズとの対戦という大一番。大関が意識したことは「とにかく試合に入ること、結果を残すこと、前で制限をかけること、プレッシャーをかけながら攻撃では違いを見せること」。結果こそ残せなかったが、たしかな存在感はピッチで残してみせた。

「手応えは掴めたし、やれることも多かった。攻撃の部分では特にミスも少なくできたつもりはあるのでよかったけど……ただやっぱり決定機を外してしまったところが自分自身すごく悔しい。そこが後悔だと思っている」。結果を残せなかった悔しさは、定位置奪取への意欲からだ。今節はMF脇坂泰斗が不在。「いまヤスくんがいないなかで自分がスタメンを取るという意味でも、今日は決めなきゃいけなかった。それだけです」と目の前のチャンスへの貪欲さをのぞかせた。

 中盤を主戦場にボランチ起用もあるなかで、大関自身は得点意識も高い。「トップ下の選手、ミッドフィルダーの選手が決められるチームは強い。今日も決めるチャンスはあった。チャンスは来ているので、そこをモノにするか。モノにしたいので麻生(練習場)に帰って練習したい」。この数か月で飛躍的に成長を遂げている20歳は、そのスピードをさらに加速させていくつもりだ。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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