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痛恨すぎるOG、横浜FCンドカは「ゲームを壊した」と自責も…福森晃斗が語る“責任”の解釈「失点までの過程というのは必ずある」

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DFンドカ・ボニフェイス

[5.14 J1第14節 川崎F 2-1 横浜FC U等々力]

 勝敗を分けたミスになった。横浜FCは1-1で迎えた終盤に失点。痛恨のオウンゴールをしてしまったDFンドカ・ボニフェイスは「全員が戦ったなかで、自分の信じられないようなミスでゲームを壊した」と語った。

 後半38分、川崎フロンターレの攻撃が横浜FCの陣地まで及んだ。守備陣が跳ね返し切れず、さらに打たれたロングシュートはクロスバーを直撃。ンドカはゴールを向きながら跳ね返ってきたボールを胸トラップするも、2タッチ目でクリアをし損ねる。ボールはそのままゴールラインを割ってオウンゴール。この失点が相手の決勝点となった。

「正直、背後の状況が見えなかった」。そう語るンドカは焦りから来るミスだったことを認める。「早く処理しないといけないというところがあった。だけど、ああいうときこそCBは冷静なプレーが求められる。そこで冷静になれなかったのがああなった原因だと思う」。ただ悔しさに打ちひしがれていた。

 試合が終了し、整列したンドカは自身を否定するかのように顔を横に振りながら、それでも自らの足でゴール裏のサポーターのもとへゆっくりと歩いていった。サポーターへの挨拶が終わった後、ンドカの横に立っていたのはDF福森晃斗。「次の試合で取り返そうよ」と優しく伝えていた。

「失点の場面だけが見られてしまうけど、その前がどうだったかというのを掘り下げていけば、チーム全体の失点になってくる。ボニ的には精神的に来る失点だったと思う。だけど、それはDFの選手なので、すべて完璧にやれるわけではないと思うので、そこはチーム全員で助け合いながらやれればいい」(福森)

 ンドカのオウンゴールまでに、一連の流れがあった。川崎フロンターレMF山本悠樹が蹴ったロングボールをFWエリソンに拾われかけ、さらにFW家長昭博にこぼれ球をロングシュートで狙われ、かろうじて免れた度重なる失点危機は最終的にオウンゴールとなった。福森は「失点までの過程というのは必ずある」と強調した。

 ンドカは「今日の負けは間違いなく自分のミスだと思う」と改めて力を込める。「自分にチャンスが来れば……自分は取り返すためにやるだけなので。いい準備をして、気持ちを切り替えてやりたい」と自らを奮い立たせていた。

 中2日での試合に向け、つらい失敗をどう乗り越えるか。福森は「乗り越えるというか……」と持論を語る。「あれで負けてしまったかもしれないけど、1/38の試合であって、まだまだ試合は2/3は残っている」。大事なことは前を向き、次の勝利を目指すこと。「一試合一試合取り戻して、最後ボニの力で点を取るなり、そういうところで見せてくれれば全然笑い話になって終わる」。責任はチームにあり、「チームでやるだけ」と次節に目を向けていた。

(取材・文 石川祐介)


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石川祐介
Text by 石川祐介

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