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4戦3発でE-1へ…初の代表戦に臨む柏MF久保藤次郎「周りの人が自分をここまで成長させてくれた」

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全23試合に出場している柏MF久保藤次郎

[7.5 J1第23節 柏 1-0 FC東京 三協F柏]

 両チーム合わせて23本のシュートが生まれた一戦で、この試合唯一の得点は、日本代表に初選出された26歳のサイドアタッカーがもたらした。

 後半28分、柏レイソルは敵陣右サイドでMF久保藤次郎がボールを奪い返すと、中央のMF中川敦瑛を経由して左サイドのDF三丸拡、三丸からDF小屋松知哉へ。小屋松はDF室屋成との1対1を迎えると小刻みにボールをタッチしながらPAへ。室屋のタイミングを外して右足でクロスをあげると、中央に久保飛び込む。「J3で1回あるかな」という、久保にとってはめずらしいヘディングシュートで、今季5ゴール目をあげた。

 チーム全体として低調だった柏の前半において、久保自身も「自分の中で相当ひどかったと思います」と認める。「代表に選ばれてる選手がこれか、みたいな感じで思われてる人もいるんじゃないか」。そう自問しながら、後半にゴールという結果で示した。WBというポジションんながら、6月以降のリーグ戦では4戦3発。ゴールを量産して日本代表に合流する。

 中京大を卒業後、プロとしてのキャリアのスタートは当時J3の藤枝MYFCだった。3年目の2023年にチームのJ2昇格とともに舞台を移し、シーズン途中にJ1の名古屋へ“個人昇格”を果たす。2024年は鳥栖への期限付き移籍を経て、2025年に柏へ。自ら価値を証明して日本代表にのぼりつめた久保だが、慢心は見られない。リカルド・ロドリゲス監督の就任とともに柏へ加入した久保、MF小泉佳穂、DF原田亘で構成される右サイドは、2月9日のプレシーズンマッチの段階ですでに高い完成度を披露。久保は小泉、原田らチームメイトに感謝の言葉を並べる。

「リカルド監督の提示したことに対して、(小泉)佳穂くんがいて、(原田)亘くんがいて、そういう周りの人が自分をここまで成長させてくれたというか、その人たちとの連携が評価されて、たまたま自分が(代表に)選ばれたというか、成長したと評価してもらえてるのかなと感じます」

 日本代表の背番号は、柏と同じ24番に決まった。世代別代表も含めて、初めて日の丸を背負う久保は、まだそれほど実感はないという。それでも、FC東京戦から3日後には韓国でのEAFF E-1選手権初戦が待っている。
 
「自分の価値を世界に示せる舞台だと思いますし、代表を背負うことで、日本のサッカー見ている人たちにもしっかり自分の存在をアピールできると思うので、価値を証明する大会にできればと思っています」

 日本代表は、8日に香港、12日に中国、15日に韓国と対戦する。

(取材・文 奥山典幸)

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奥山典幸
Text by 奥山典幸

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