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会社を早退してJアウォーズ出席…会社員を始めた高萩洋次郎氏が功労選手賞受賞「明日も?もちろん朝からです」

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12人が功労選手賞を受賞した

 選手時代に何度も出席してきたJリーグアウォーズだが、今回は少し違う景色に映ったようだ。「功労者賞を貰っちゃうとこういう関わりはなくなってしまうと思うので、ちょっと寂しいですね」。功労選手賞を受賞した高萩洋次郎氏(39)は哀愁を漂わせながら話した。

 会社を早退してきたという。「今朝は出社して、まずメールのやり取りをして、やることがあったのでこなして。それから行ってきますという感じ。明日も?もちろん朝からです」。高萩氏は今年9月からサラリーマンとしての生活を始めている。

 J1通算329試合(26得点)出場、日本代表としても3試合の出場歴を持つ高萩氏は、今年1月に自身のSNSアカウントを通じて、20年のプロサッカー選手としてのキャリアに終止符を打つことを発表した。

 そんな高萩氏がセカンドキャリアとして選んだのが、会社員になることだった。その過程で決めたのは、「迷惑をかけないこと」。これまでお世話になったスポンサーなどに頼ることなく、自分でアプリを使って就職活動を始めたという。

 当然、履歴書や職務経歴書を書くことから始めたが、そこはサッカーの経歴を並べるしかできなかった。「これまでの所属チームとか、こういう思いでサッカーを続けましたとか、移籍しましたとか」。頭を振り絞って埋めた履歴書だが、面接ではいつも「経歴はいいので、なんで来たんですかって聞かれた」と笑う。

 そんな中で出会ったのが、9月から働く一般企業だった。スポーツ事業のサービスを展開する会社で、「サッカー界とかスポーツ界には関わりたい」という高萩氏が持っていた希望と合致した。そして「今の会社も面接でまずは本当に本人が来るのかと疑っていたらしい(笑)」という“いつもの反応”に屈することなく、自らをアピールして入社内定を掴んだ。

「サッカーチームも同じで、チームが変わればまずは監督の方針、戦術を理解するのが最初。まずは社会人としてのスキルを身につけたい。今のところサッカー歴があることで困ったことはないし、会社側にも何もできないですという話はしている。社会人としてのスキルはないけど、頑張る力はあります」

 今ではたまに呼ばれるサッカー教室でボールを蹴るくらいしかサッカーをすることがないという。家にボールも置いていない。それでも「寂しい?全くないです」と言い切ってみせる。「やりきった?そうですね。すっきりしています。でも再来週(21日)、柏木(陽介)の引退試合があるので、その時はサッカーをしないといけない。これから頑張ります」。Jリーグの功労者は、自らの足で新しい一歩を踏み出している。

(取材・文 児玉幸洋)

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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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