後半投入で最後は“独壇場”…神戸相手にインパクト残した長崎MF笠柳翼は満足せず「けど、数字には表れていない」
MF
[2.13 J1百年構想WEST第2節 神戸 2-0 長崎 ノエスタ]
限られた時間でも確かなインパクトを残した。V・ファーレン長崎のMF笠柳翼は神戸戦の後半29分、4-2-3-1の左サイドハーフで途中出場すると、それまでシュート1本に留まっていたチームを活性化。持ち味の打開力で相手を次々とかわし、終盤の猛攻を牽引すると、後半終了間際には鋭いカットインから決定的なシュートを放った。
前橋育英高から2022年に加入し、高卒5年目で辿り着いたJ1の舞台。開幕節・広島戦(●1-3)は後半13分からの途中出場でアピールし切れずにいたが、1週間後のアウェーゲームに切り替えて臨んできた。
「前回は縦突破にこだわっていたけど、無理に縦に行くんじゃなく、中にずらしていく、シュートを打つためにドリブルしていくということを意識していた。本当にばっさりとドリブルの仕方を変えました」。投入直後は試行錯誤のプレーが続いたものの、時間を経るごとにその切れ味は増していった。
そして後半アディショナルタイムになると、試合は背番号33の独壇場。対面のDF酒井高徳がピッチを退いた影響もあり、5分間でシュート3本を記録した猛攻の主役となった。
まずは後半45+2分、GK後藤雅明からのロングフィードを左サイドで受けると、巧みなトラップから斜めのパスを通し、FWマテウス・ジェズスの惜しいシュートを演出。同45+4分には左の大外でボールを持つと、FWノーマン・キャンベルとの連係でゴール前に顔を出し、今度は決定的な右足シュートを自ら放った。
だが、これは日本代表経験を持つGK前川黛也がスーパーセーブ。「狙い通りだった。(相手が)ブラインドにもなっていたし、ファー(に蹴る選択肢)を見せて、GKがちょっとステップを踏んだので、良いシュートだと思ったけど……」。J1トップの守護神の存在感を目の当たりにし、「やっぱりレベルが高いし、もっともっと自分の精度が必要」と高い基準を自らに突きつけた。
それでも下を向かずに後半45+5分、笠柳は今度はDFンドカ・ボニフェイスを豪快な縦突破で振り切ると、MF濱崎健斗まで寄せてきたところを足技でうまくいなし、鋭いクロスをMF松本天夢のもとへ。松本のシュートが相手DFにブロックされ、得点にはつながらなかったものの、明らかに警戒が強まっている中でもその上を行く打開力を見せた。
開幕節から2試合連続の途中出場が続くなか、神戸を相手に爪痕を残したことには「ポジティブに捉えている」と笠柳。しかし、このJ1の舞台で“通用した”にとどまるつもりはない。
「けど、数字には表れていない。この試合を見ていない人だったら活躍したかはわからないし、それだとまだ“後半から使いたいな”というふうになってしまうと思う。ゴール、アシストを取って“もう使うしかないでしょ”という状況を作っていかないといけないし、J1でそれをするのは難しくてもそこをやれないと上には行けないのかなと思います」(笠柳)
昨年夏にはソシエダとの国際親善試合で圧倒的なドリブル突破を見せたほか、豪快なカットインから決めたゴールでインパクトを残し、スペインから来日した番記者陣の大きな注目を集めた22歳。「長期目標としては海外移籍というキャリアも意識している」からこそ、初のJ1の舞台でもいま以上のパフォーマンスと結果を求めていく構えだ。
先発を奪うため「守備のところもあるけど、まずは結果を取っていくのが一番速い」とアピールに燃えつつ、日々の取り組みでは「オン・ザ・ボールよりもオフ・ザ・ボールで必要なアスリート能力を高めていくのも大事だし、上下動のところも意識していければ」と基礎的なフィジカル強化も継続中。J1で過ごす特別大会、飛躍する準備はできている。
(取材・文 竹内達也)
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限られた時間でも確かなインパクトを残した。V・ファーレン長崎のMF笠柳翼は神戸戦の後半29分、4-2-3-1の左サイドハーフで途中出場すると、それまでシュート1本に留まっていたチームを活性化。持ち味の打開力で相手を次々とかわし、終盤の猛攻を牽引すると、後半終了間際には鋭いカットインから決定的なシュートを放った。
前橋育英高から2022年に加入し、高卒5年目で辿り着いたJ1の舞台。開幕節・広島戦(●1-3)は後半13分からの途中出場でアピールし切れずにいたが、1週間後のアウェーゲームに切り替えて臨んできた。
「前回は縦突破にこだわっていたけど、無理に縦に行くんじゃなく、中にずらしていく、シュートを打つためにドリブルしていくということを意識していた。本当にばっさりとドリブルの仕方を変えました」。投入直後は試行錯誤のプレーが続いたものの、時間を経るごとにその切れ味は増していった。
そして後半アディショナルタイムになると、試合は背番号33の独壇場。対面のDF酒井高徳がピッチを退いた影響もあり、5分間でシュート3本を記録した猛攻の主役となった。
まずは後半45+2分、GK後藤雅明からのロングフィードを左サイドで受けると、巧みなトラップから斜めのパスを通し、FWマテウス・ジェズスの惜しいシュートを演出。同45+4分には左の大外でボールを持つと、FWノーマン・キャンベルとの連係でゴール前に顔を出し、今度は決定的な右足シュートを自ら放った。
だが、これは日本代表経験を持つGK前川黛也がスーパーセーブ。「狙い通りだった。(相手が)ブラインドにもなっていたし、ファー(に蹴る選択肢)を見せて、GKがちょっとステップを踏んだので、良いシュートだと思ったけど……」。J1トップの守護神の存在感を目の当たりにし、「やっぱりレベルが高いし、もっともっと自分の精度が必要」と高い基準を自らに突きつけた。
それでも下を向かずに後半45+5分、笠柳は今度はDFンドカ・ボニフェイスを豪快な縦突破で振り切ると、MF濱崎健斗まで寄せてきたところを足技でうまくいなし、鋭いクロスをMF松本天夢のもとへ。松本のシュートが相手DFにブロックされ、得点にはつながらなかったものの、明らかに警戒が強まっている中でもその上を行く打開力を見せた。
開幕節から2試合連続の途中出場が続くなか、神戸を相手に爪痕を残したことには「ポジティブに捉えている」と笠柳。しかし、このJ1の舞台で“通用した”にとどまるつもりはない。
「けど、数字には表れていない。この試合を見ていない人だったら活躍したかはわからないし、それだとまだ“後半から使いたいな”というふうになってしまうと思う。ゴール、アシストを取って“もう使うしかないでしょ”という状況を作っていかないといけないし、J1でそれをするのは難しくてもそこをやれないと上には行けないのかなと思います」(笠柳)
昨年夏にはソシエダとの国際親善試合で圧倒的なドリブル突破を見せたほか、豪快なカットインから決めたゴールでインパクトを残し、スペインから来日した番記者陣の大きな注目を集めた22歳。「長期目標としては海外移籍というキャリアも意識している」からこそ、初のJ1の舞台でもいま以上のパフォーマンスと結果を求めていく構えだ。
先発を奪うため「守備のところもあるけど、まずは結果を取っていくのが一番速い」とアピールに燃えつつ、日々の取り組みでは「オン・ザ・ボールよりもオフ・ザ・ボールで必要なアスリート能力を高めていくのも大事だし、上下動のところも意識していければ」と基礎的なフィジカル強化も継続中。J1で過ごす特別大会、飛躍する準備はできている。
(取材・文 竹内達也)
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