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ストイコビッチ監督が“ロングシュート”を決めて退席処分

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[10.17 J1第29節 横浜FM2-1名古屋 日産ス]
 さすがピクシー!? 名古屋グランパスストイコビッチ監督が華麗な“シュート”を決めて退席処分を受けた。
 後半40分だった。横浜FMゴール前で横浜FMの選手が倒れていたため、GK榎本が名古屋ベンチ側にボールを蹴りだした。これが偶然、ストイコビッチ監督の方にバウンドし、何と“シュート”。ボールはきれいな放物線を描き、そのまま横浜FMのゴールネットに突き刺さった。スーツ姿のうえ、革靴で見せた約45mの“ロングシュート”。名古屋サポーターは大喜びの“ゴールショー”だったが、指揮官は審判から退席処分を告げられた。それでも、動じない。ピクシーはファンに手を振りながら、ベンチを後にした。
 「シュートがなかなか決まらなかったから、選手にこうやって蹴るんだと見せたかったんだ。見てる人は喜んでくれていたね。相手を傷つけるためじゃない。そう思われたなら、私の意図とするところじゃない」
 試合後、ストイコビッチ監督は約20分間、マッチコミッショナーから事情聴取を受け、その後にマスコミに蹴りこんだ理由を説明した。本人は笑いを交えて話していたが、しかし、実際は判定への不服からだったようだ。マッチコミッショナーによると、廣瀬主審は“シュート”を「判定への異議」と判断して退席を命じたという。たしかに同監督は、判定に不服を示して再三、テクニカルエリアから出て抗議。これを審判から注意されていた。名古屋選手が倒れてもファウルをもらえなかったシーンが何度かあり、試合も劣勢だったため、頭に血が上ったようだ。
 「あれはハンパなかった。革靴でしょ? 怒りを通り越してすごいと思った」とはGK榎本。横浜FMの選手も試合後のロッカールームでピクシーの“シュート”が話題となり、怒りを表すどころか、その正確性に驚嘆していたという。
 「負けたから悲しいよ。われわれにはACLがあるからがんばりたい」とストイコビッチ監督。21日にはACL準決勝第1戦・アルイテハド戦(アウェー)が控えている。名古屋イレブンはピクシーのキックを“お手本”にし? ゴールラッシュで快勝したところだ。
<写真>退席を命じられる名古屋のストイコビッチ監督
(取材・文 近藤安弘)

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