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J1初挑戦・鳥栖はC大阪の猛攻耐え抜きドロー、クラブ史上初となるJ1での勝ち点1手にする

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[3.10 J1第1節 鳥栖0-0C大阪 ベアスタ]

 J1初挑戦のサガン鳥栖は開幕戦をホーム・ベストアメニティスタジアムで迎え、セレッソ大阪と対戦した。終盤には押し込まれる場面が続くも、GK赤星拓を中心とした守備陣が奮闘。0-0で試合は終了し、引き分けに終わったもののクラブ史上初となるJ1での勝ち点1を手に入れた。

 互いにシステムは4-2-3-1を採用。GK赤星、DFラインは右から丹羽竜平、キム・クナン、呂成海、磯崎敬太。ダブルボランチを新加入の高橋義希と藤田直之が組み、2列目は右から栃木から加入の水沼宏太池田圭金民友が入った。1トップは昨季J2得点王のFW豊田陽平が務めた。

 対するC大阪はMFブランキーニョとFWケンペスの新加入ブラジル人コンビが先発出場。GKはキム・ジンヒョン。最終ラインは右から酒本憲幸、茂庭照幸、藤本康太、丸橋祐介。ダブルボランチを扇原貴宏と山口螢が組み、2列目は右から清武弘嗣キム・ボギョン、ブランキーニョ。1トップには新加入のケンペスが入った。

 前半4分、鳥栖が果敢な攻撃でチャンスを迎えた。赤星からのロングボールに池田が反応。右サイドから攻め込みシュートを放つが枠を捉えることはできなかった。同8分には再び池田がチャンスメイク。狙ったヘディングシュートはGKに止められた。縦への素早い攻撃をみせ、初のJ1の舞台にも臆することなく攻めにかかった。

 対するC大阪は前半22分に決定機を作り出す。中盤からのパスに抜け出した清武がドリブルで持ち込み、シュート。ゴールネットへ叩き込んだが、オフサイドの判定。惜しくも先制点にはならなかった。互いに持ち味とする攻撃をみせながらも、前半を0-0で折り返した。

 後半からはC大阪が"J1の先輩"としての意地をみせるべく、試合の主導権を握った。後半3分にはケンペスが右サイドからドリブルで中央へ切れ込むと、豪快なミドルシュート。これはGKに弾かれる。同11分には左サイドをオーバーラップした丸橋が自ら左足シュートを放つも、GKに止められた。再三チャンスをつくるが、あと一歩のところで守護神・赤星にシュートを止められ、ゴールが遠い。

 押し込まれる時間が続いた鳥栖だったが、一瞬の隙をついてはゴールを狙う。右サイドから藤田が得意のロングスロー。ニアサイドで丸橋にヘディングでクリアされるも、これを豊田が頭で落とす。最後はPA内左から金がシュートを放つも枠を捉えることはできなかった。

 その後はC大阪の攻撃が続く。後半26分には波状攻撃で押し込むと、清武からのパスを受けたキムが右クロス。ファーサイドへ山口が飛び込み、ヘディングシュートを狙ったが、相手の好守に阻まれた。同43分にはPA外右でFKを獲得。キムが直接狙ったFKは枠をとらえるものの、クロスバーを直撃した。1点が奪えない。

 終了間際には右サイドから清武が仕掛け、中央への折り返しをキムがシュート。ゴール正面からのシュートはDFに当たるも、こぼれを自ら拾って再びシュートを放つ。決定的な場面だったが、またも赤星が好セーブ。結局0-0のまま試合は終了。2012シーズン初戦は勝ち点1を分け合う結果に終わった。

 試合後、好セーブを連発した赤星は「できれば勝ちたかった。次こそ頑張ります」と力強く一言。「皆さんの想いが詰まったJ1の舞台なので、勝てるように頑張りたい」と意気込みを語った。また、J1初采配となった鳥栖の尹晶煥監督は「そこまで緊張した感じではなく、普段通りやれた」と初のJ1ゲームを振り返り、「選手たちはよくやってくれたと思う」と勝ち点1を手にした選手たちを労った。

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