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広島は30歳寿人&20歳大崎がゴール、鹿島は3戦無得点で3連敗

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[3.24 J1第3節 広島2-0鹿島 広島ビ]

 サンフレッチェ広島がFW佐藤寿人のJ1通算97ゴールとFW大崎淳矢の今季初ゴールで鹿島アントラーズに2-0で快勝した。広島は浦和との開幕戦(1-0)以来、2試合ぶりの白星。ホームでは2連勝を飾った。

 17日の清水戦(1-2)で負傷交代したFW石原直樹に代わって大崎が今季初先発となった広島。20日にナビスコ杯を戦い、中3日の鹿島に対し、中6日と日程面での有利さも生かし、立ち上がりから積極的に攻め込んだ。

 前半4分、MF高萩洋次郎の右FKからDF森脇良太がヘディングシュート。これは枠を捉え切れなかったが、同25分、再びセットプレーから先制点を奪った。高萩の左CKのセカンドボールを大崎が競り合い、こぼれ球を森脇が反転しながら左足でシュート。これをゴール前の佐藤が左足スライディングシュートで角度を変え、ゴールネットを揺らした。

「いつもこぼれ球を狙っているので、いいところにこぼれてきてくれた」。今月12日に30歳になった佐藤の2試合ぶり今季2点目がJ1通算97点目。J2時代を含め、8シーズン連続で2ケタ得点を挙げているエースのゴールが今季2度目の決勝点となった。

 後半3分、左サイドを突破したMF山岸智がゴールライン際から折り返し、逆サイドからフリーで走り込んだMFミキッチが右足でシュート。決定的な場面でシュートはゴール上に浮いてしまったが、同10分のワンプレーで試合の流れは決定的となった。

 MF青山敏弘のスルーパスに抜け出そうとした大崎がPA手前でDF新井場徹のスライディングタックルに引っかかり、転倒。これが決定的な得点機会の阻止として井上知大主審は新井場に一発退場を命じた。

 1点リードのうえ数的優位に立った広島は落ち着いた試合運びでゲームを進める。後半26分には青山のスルーパスに反応した大崎がワントラップから右足を振り抜くと、GK曽ヶ端準の右手を弾いてゴールネットに吸い込まれた。「アオくん(青山)からいいパスが来たので、振り抜くだけでした」。そう振り返った大崎は今季開幕戦前にゴールを決める夢を見たという。「正夢になっちゃいました」と会心の笑みを見せていた。

 石原の負傷でめぐってきた今季初先発のチャンス。昨季は天皇杯2回戦・ツエーゲン戦(4-2)に途中出場しただけに終わった大崎にとって、10年4月27日のACL浦項戦(4-3)で先発経験はあるものの、リーグ戦での先発はこの日が初めてだった。攻守に積極的なプレーを見せ、相手の退場を誘発し、自らゴールも決めた。最高のアピールに成功し、後半45分、2種登録のMF野津田岳人と交代した。

 20日のナビスコ杯・神戸戦(2-0)で今季公式戦初勝利を挙げた鹿島だったが、これでリーグ戦は開幕から3連敗。しかも3試合すべて無得点と苦しい状況にある。新戦力のFWジュニーニョも見せ場なく後半14分に交代。3連敗を告げるホイッスルが鳴り響くと、ピッチ上のDF岩政大樹はうなだれ、ベンチに下がっていたMF小笠原満男も呆然とうつむいていた。

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