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広島の堅守を崩せず、F東京が今季初黒星

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[3.31 J1第4節 F東京0-1広島 味スタ]

 Jリーグは31日、J1第4節を行い、FC東京はホーム・味の素スタジアムでサンフレッチェ広島と対戦し、0-1で敗れた。序盤からボールを支配しながらも、前線に運ぶことができず。守備を固めて速攻を狙った広島が、後半11分にFW佐藤寿人の挙げたゴールを守り抜き、敵地で勝ち点3をあげた。

 FC東京は、4-2-3-1の布陣を採用。DFは右から徳永悠平、加賀健一、森重真人、太田宏介。中盤はダブルボランチに高橋秀人と今季初スタメンの田邉草民。2列目は右から石川直宏、羽生直剛、谷澤達也。1トップにルーカスが入った。対する広島は3-4-2-1の布陣で、最終ラインは右から森脇良太、千葉和彦、水本裕貴。中盤はダブルボランチに青山敏弘と森崎和幸、右WBにミキッチ、左WBに山岸智、トップ下には高萩洋次郎と大崎淳矢、そして、前節の鹿島戦でも先制点を挙げている佐藤寿人が1トップを務めた。

 立ち上がりからボールを回すF東京だが、前線に佐藤を残して、守備を固める広島をなかなか崩すことができない。前半7分には右サイドからMF石川直宏が折り返し立ボールをFWルーカス がスルーし、MF田邉草民がシュートを放つ。ボールはブロックに入ったDF森脇良太に当たったが、GK西川周作がしっかり対応してキャッチする。

 F東京はボールを保持しても、高い位置まではボールを運べず、なかなか好機をつくれなかった。チャンスができたのは、むしろボールを失ってからだった。広島の選手たちにボールを取られた直後に高い位置からプレスをかけて、ボールを奪い返す。そこからのショートカウンターでチャンスをつくった。前半17分には石川のカットから右サイドに流れたMF谷澤達也がクロスを上げたが、ミートできず。同18分にはMF羽生直剛がボールを奪い、右の石川に展開。石川のクロスからルーカスがゴールを狙ったが、シュートを空振りしてしまう。その2分後にも羽生がボールを奪って、自らシュートに持ち込むが右に外れた。

 なかなか前線にボールを運べなかった広島も、前半25分には佐藤がDF加賀健一と競り合いながらCKを獲得する。このCKから広島は2度のシュートチャンスを得たが、F東京の体を張った守備の前に、得点は挙げられなお。それでも、前半の終盤はボールを回せるようになった広島は、徐々に攻撃に人数も掛けてF東京陣内で試合を進めるようになる。しかし、ゴールは生まれないまま0-0で前半を終えた。

 ハーフタイム、ランコ・ポポヴィッチ監督の「ボールをもっと早く回して、自分たちのサッカーを続けよう」という指示を受けたF東京は後半、リスクを冒して攻め始める。DF太田宏介とDF徳永悠平の両サイドバックが高い位置をとり、前線に人数を掛けてボールを回す。後半4分には太田のクロスからルーカスがヘッドで狙うが、左に逸れる。

 F東京が前に出たことで、広島にもチャンスができる。同6分には田邉のパスをカットしたMF青山敏弘が一気にゴール前まで持ち込む。

 先制点が生まれたのは、同11分。青山から右サイドのMFミキッチがパスを受けると、最終ラインの裏へクロスを入れる。そこに走り込んだ佐藤がきっちりと決めて、アウェーの広島が先制する。

 同16分にも広島は右サイドからのボールを最終ライン裏で受けたMF大崎淳矢が、徳永に倒されてFKを得る。これを佐藤が狙ったが、ボールはゴールマウスを越えて行った。

 後半19分にF東京は羽生と谷澤を下げて、前節の神戸戦で移籍後初得点を挙げたFW渡邉千真とMF大竹洋平をピッチに送り込む。しかし、ほとんど決定的なチャンスはつくれない。逆に守備を固めて速攻というやるべきことが明確になった広島が、同40分に右サイドのミキッチからのクロスに大﨑が合わせたが、シュートを外してしまい、追加点は奪えなかった。

 結局、試合は広島が佐藤の2試合連続となる得点を守り抜き、1-0のまま終了。F東京にはリーグ戦で今季初の黒星がついた。

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