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仙台が王者に競り勝ち無敗&首位キープ、柏は2発のレアンドロが退場…

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[4.14 J1第6節 柏2-3仙台 柏]

 J1第6節は14日、各地で9試合を行い、日立柏サッカー場では昨季王者の柏レイソルと今季4勝1分の無敗で首位に立つベガルタ仙台が対戦した。激しい点の取り合いとなった一戦は仙台が3-2で競り勝った。開始2分にDF菅井直樹のゴールで先制すると、柏も後半10分にMFレアンドロ・ドミンゲスの直接FKで追いついたが、1分後にMF関口訓充が勝ち越しゴール。柏は後半21分にレアンドロの2点目で再び同点とするが、後半33分にFW赤嶺真吾が決勝点を奪った。2試合ぶりの白星となった仙台は開幕から5勝1分となり、首位を守った。

 柏は前節・札幌戦(2-0)で負傷交代したDF福井諒司に代わってDF藤田優人が左SBで移籍後初先発。CBでもDF近藤直也に代わりDF那須大亮が2試合ぶりに復帰した。システムは札幌戦に続いて4-2-3-1を採用。右サイドにFW工藤壮人、トップ下にMFレアンドロ・ドミンゲスを配置し、FW田中順也が1トップを務めた。

 仙台は前節・磐田戦(2-2)から先発2人を変更。出場停止のMF角田誠に代わってMF松下年宏がボランチで今季初先発となり、左SBもDF朴柱成が今季初先発した。
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 試合は開始早々に動いた。仙台は前半1分、MF太田吉彰の右クロスにMF関口訓充が飛び込み、ヘディングシュート。これはGK菅野孝憲に弾かれたが、このプレーでCKを獲得すると、太田の右CKからDF菅井直樹が豪快なヘディングでゴールネットに叩き込み、仙台が開始2分で先制点を奪った。

 前夜から降り続いた雨でピッチの至るところに水たまりができ、パスが思わぬところで止まるなど両チームの選手のプレーにも影響が出る。なかなか思うようにボールをつなげず、互いに決定機の少ない展開となった。

 柏は前半17分、レアンドロの右クロスのセカンドボールを拾ったDF酒井宏樹がマイナスに戻し、工藤が右足で狙うが、シュートはゴール上へ。カウンターからチャンスをうかがう仙台も前半22分、FWウイルソンがドリブルで持ち込み、スルーパスを狙うと、インターセプトに入った酒井がピッチに足を滑らせ、ボールはFW赤嶺真吾に渡ったが、シュートはGKがキャッチした。同28分にもウイルソンが右サイドを突破するが、折り返しは惜しくも味方に合わなかった。

 リズムに乗り切れない柏は0-1で折り返した後半開始から2人を交代。田中に代えてFW北嶋秀朗を投入し、那須に代わってDF渡部博文がCBに入った。栃木への期限付き移籍から今季復帰した渡部はこれがJ1デビューとなった。

 攻勢を強め、徐々に仙台を押し込んでいく柏は後半10分、ほぼゴール正面の位置でFKを獲得。ポイントに立ったレアンドロは、GK林卓人が壁の位置を確認しようとゴール左を大きく空けているのを見逃さず、素早く右足で流し込み、同点に追いついた。

 試合を振り出しに戻し、勢い付きたい柏だったが、仙台がすぐさま突き放す。失点からわずか1分後の後半11分、ウイルソンがドリブル突破で抜け出し、右サイドから折り返したボールを関口が押し込み、2戦連発となる勝ち越しゴールを奪った。

 再び追う立場となった柏だが、試合の主導権を握り続け、慌てることなく好機を待った。すると後半21分、左サイドでパスを受けた藤田が縦に仕掛ける。ゴールラインぎりぎりから左足で上げたクロスボールがファーサイドまで流れると、角度のない位置からレアンドロが右足ダイレクトでシュート。これがGK林の股間を抜け、2-2に追いつく同点ゴールとなった。

 仙台を攻め立て、一気に逆転を狙う柏はその後もチャンスをつくった。しかし、3点目を決めたのは仙台。右サイドから仕掛けた太田がマイナスに折り返したボールを赤嶺が右足で流し込み、3-2と再び突き放した。

 みたびリードを奪われた柏は後半36分、藤田に代えてFWリカルド・ロボを投入し、最後のカードを切る。MFジョルジ・ワグネルが左SBに下がり、ロボと工藤が両サイドに張る攻撃的布陣で3度目の同点ゴールを目指したが、苛立ちを隠せないレアンドロが後半40分、43分に立て続けに警告を受け、退場。この日2得点の背番号10を欠いた柏はそのまま2-3で競り負け、2試合ぶりの黒星で今季3敗目となった。

(取材・文 西山紘平)

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