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前田2発でW杯最終予選3連戦へ弾み!J1最多得点の磐田が4発快勝

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[5.26 J1第13節 磐田4-0大宮 ヤマハ]

 J1第13節の暫定4位・ジュビロ磐田対同12位の大宮アルディージャ戦は、磐田が日本代表FW前田遼一の2得点など4-0で勝利した。

 前節、新潟に6-1で大勝するなど2連勝中の磐田は4-5-1システム。GKは八田直樹で、累積警告でCBチョ・ビョングクが出場停止の4バックは右から駒野友一、菅沼駿哉、藤田義明、宮崎智彦。トゥーロン国際大会U-23日本代表メンバーのMF山本康裕が不在の中盤は中央の位置にロドリゴ・ソウトと小林裕紀が入り、トップ下が松浦拓弥。右MFペク・ソンドン、左MFが山田大記、そして前田が1トップを務めた。

 一方、トゥーロン国際大会出場のため、U-23日本代表MF東慶悟を欠く大宮は、司令塔のカルリーリョスを右MFに配置する4-4-2システム。GKが北野貴之で4バックは右から渡部大輔、深谷友基、菊地光将、下平匠。ダブルボランチに青木拓矢と前・磐田の上田康太。両ワイドは左MFがチョ・ヨンチョルで右がカルリーリョス、2トップはラファエルと長谷川悠がコンビを組んだ。

 6月3日に開幕するW杯アジア最終予選へ向けた5月23日のアゼルバイジャン戦は前半37分からの交代出場でシュートゼロ。不満の内容だった日本代表FWが、会心の2ゴールで6月の最終予選3連戦へ向けて弾みをつけた。まずは1-0で迎えた前半29分だ。磐田は右サイドの駒野からのパスを敵陣中央で受けたロドリゴ・ソウトが前方の前田へくさびのパス。前田はこれを右前方へはたくと、ペク・ソンドンからの折り返しを右足ダイレクトでゴールへ流し込んだ。

 GKの股間を抜いた今季6点目のゴール。これで3戦連発とした前田はさらに後半33分、右サイドを駆け上がったペク・ソンドンからのパスを受けると、PAで切り返してから左足シュートを放つ。DFに当たったボールは高く舞い上がり、GKの頭上を越えてそのままゴールへと吸い込まれた。これで3戦5発。24日の日本代表発表後、クラブを通して「ワールドカップ出場ができるよう、チームとしても頑張ります。個人的には試合に出場し、チームに貢献できるように努力し頑張ります」とコメントを発表していたストライカーは、いい形でW杯最終予選前のラストゲームを終えた。次は日本のために、オマーン、ヨルダン、オーストラリアと続くアジアのライバルたちとの戦いでゴールを破る。

 前田だけではない。前節までJ1最多の26得点をたたき出している磐田攻撃陣はこの日も爆発した。前半10分、駒野が右サイドの深い位置へボールを送ると、ペク・ソンドンが角度のないところから右足を振り抜く。これはゴール前でクリアされたものの、こぼれ球に逆サイドから走りこんだ山田が「(相手のロングボールに対して)ディフェンスラインが粘り強く守ってくれた。これが先制点につながってくれた」と右足でニアサイドを破り、先制点を挙げた。

 前田のゴールで2-0として迎えた後半開始直後には、前田を起点に山田が左クロス。これを松浦が頭でゴール右隅へと流し込んだ。山田と松浦も3試合連続ゴール。ロドリゴ・ソウトが「私達が練習からやっている、最後まで走るサッカーを実現できた」と振り返る運動量から前田、山田、松浦、ペク・ソンドンらの個を活かした攻撃力は間違いなくJ1屈指の破壊力だ。5月はこれでJ1の5試合で18得点。その得点力を存分に発揮したチームは、この日の勝利で今季ホーム・ヤマハスタジアムでの公式戦成績を8戦8勝とした。

 一方、前節までリーグ3番目に少ない11得点の大宮は、無得点で2連敗となった。前半14、17分にはカルリーリョスの強烈FKが立て続けにゴールを襲い、19分にも上田を起点とした攻撃からカルリーリョスが左足を振りぬいた。前線からプレッシャーをかけてくる磐田のディフェンスを外して長身2トップにボールを入れ、セカンドボールの攻防戦で優位に立つなど、序盤は試合のリズムをつかんでいた。だが、磐田GK八田の好守に阻まれると、後半15分に左CKからFWラファエルが放った決定的なシュートもゴールライン上の磐田MF山田にクリアされるなど最後まで1点を奪うことができなかった。

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