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寿人のスーパーボレーで広島勝利も…柏がアウェーゴールの差で4強入り!

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[6.30 ナビスコ杯準々決勝第2戦 柏0-1広島 柏]

 ナビスコ杯の準々決勝第2戦が30日に各地で行われ、柏レイソルがホームの日立柏サッカー場でサンフレッチェ広島と対戦した。敵地での第1戦を2-1で先勝している柏は、FW佐藤寿人のゴールで広島に先制を許す。2戦合計2-2のまま試合終了となるが、敵地で2点を奪っている柏がアウェーゴールの差でベスト4に駒を進めた。

 23日に行われた第1戦と同じスタメンで臨んだ柏。対する広島は、スタメンを2選手入れ替え、コンフェデレーションズ杯から帰国した日本代表GK西川周作とMF山岸智が入った。

 両チームともに3-4-2-1の布陣で幕を開けた一戦、まずはホームの柏が主導権を握る。前半3分に広島DFのクリアボールを拾ったMF工藤壮人がこの試合最初のシュートを放つと、その後はFW田中順也、工藤、MFジョルジ・ワグネルの前線の3人が流動的に動いてボールを呼び込み、広島ゴールに迫る。

 一方の広島は、佐藤寿、MF高萩洋次郎、MF石原直樹へのパスコースが消されて最終ラインからくさびのパスをなかなか入れることができず、リズムをつかむことができない。思うようにパスがつながらない広島は、MF青山敏弘がPA外からミドルシュートを放つが、ボールはクロスバーを大きく越えてしまう。

 試合はこう着状態が続いたが、前半終了間際に両チームともにチャンスを迎える。前半41分、引いた位置でボールを受けた高萩が柏DFラインの裏に出したスルーパスに佐藤寿が抜け出すが、惜しくも届かずGK菅野孝憲にキャッチされてしまう。後半アディショナルタイムには柏の右CKをGK西川がこぼし、こぼれ球にDF橋本和が素早く反応しフリーで右足を振り抜くが、シュートはクロスバーの上を通過した。

 最低でも2点が必要な広島は後半開始から積極的にしかける。まずは2分に高萩がPA外からミドルシュートを打つが、これはGKにキャッチされる。10分にもDF塩谷司がミドルシュートを打つと今度はGK菅野がボールをこぼし、石原がつめるもGK菅野が先にセービングしピンチをしのぐ。

 広島の猛攻が実を結ぶのは、後半14分。高萩のループパスを佐藤寿が胸トラップで処理すると、そのまま左足でボレーシュート。ボールはGKの頭上を越えてゴールネットを揺らし、広島が先制する。

 0-1のままでも準決勝進出が決まる柏も反撃に出る。ゴールまで約25mの位置でのFK、ジョルジ・ワグネルが振り抜いた左足シュートは、惜しくもゴールポストをかすめてゴールラインを割ってしまう。

 後半22分、なおも広島の攻勢は続く。右CKからDF水本裕貴がシュートを放つと、GKがこぼしたボールに石原がつめてゴールかと思われたが判定はオフサイド。広島の追加点とはならなかった。

 1点をとって試合を決めたい柏は、後半28分、ジョルジ・ワグネルとMF大谷秀和に代えてFWクレオとMF茨田陽生を投入する。するとその1分後にはセットプレーのチャンスからクレオがヘディングシュート。これは広島DFがゴールライン上でクリアし、柏の得点を許さない。

 後半42分、猛攻をかける広島をアクシデントが襲う。途中出場のMF清水航平が2回目の警告で退場処分に。劣勢の広島が10人での戦いを強いられることになった。

 柏がアディショナルタイムの4分も含めた広島の攻撃をしのぎ、アウェーゴールの差で辛くも準決勝へ。2年連続で4強入りをはたした柏は、準決勝で横浜FMと対戦する。

(取材・文 奥山典幸)
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