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FW大久保の2ゴールで川崎Fが浦和に逆転勝利!! ホームでの初戦を制す

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[9.7 ナビスコ杯準決勝第1戦 川崎F3-2浦和 等々力]

 ナビスコカップは7日、準決勝の第1日目を行い、等々力陸上競技場では川崎フロンターレ浦和レッズが対戦した。膠着した前半は終了間際にFW興梠慎三がゴールを決めて、浦和が先制する。さらに後半の立ち上がりにも浦和は、興梠が2点目を挙げてリードを広げた。後半18分にMF森谷賢太郎を起用した川崎Fは4-3-3に布陣を変えて、逆襲に転じる。同20分にはFWレナトのゴールで1点差に詰め寄ると、試合はカウンターの応酬に。その中で同34分、35分とFW大久保嘉人が決定力の高さを見せつけ、ホームの川崎Fが一気に逆転する。このリードを守り切った川崎Fが、3-2で第1戦を制している。

 川崎Fは負傷していたFWレナトが、8月10日のF東京戦(2-2)以来の復帰。8月31日のJ1第24節のC大阪戦ではスタメンだったMF森谷賢太郎、DF小宮山尊信がベンチに入り、DF伊藤宏樹がレナトとともに先発に名を連ねた。日本代表に招集されたDF槙野智章を欠く浦和は、MF鈴木啓太も負傷で欠場。ゴールマウスにGK山岸範宏が入り、DF山田暢久、DF坪井慶介のベテラン勢がスタメン入りしている。
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 互いに3-4-2-1の布陣で試合に入ったことで、両チームの選手が目の前の相手をマークし合う形となった。そのため、ともに縦パスをなかなか入れられず、試合は膠着する。川崎Fはレナトのドリブル、浦和は1トップのFW興梠慎三を走らせて、局面を打開しようとするが、互いに決定機をつくれないまま時間が過ぎていく。前半26分に川崎Fはゴールから約30メートル、正面左寄りでFKを得る。これをMF中村憲剛が直接狙ったが、これはゴール左へ逸れて行った。

 浦和も前半30分、MF阿部勇樹の縦パスからチャンスをつくる。MF原口元気が潰され、その奥でボールを受けたMF宇賀神友弥がPA内の興梠にボールをつなぐ。興梠のシュートはGK西部洋平に阻まれたが、これをゴール前に詰めたDF森脇良太が再びシュート。しかし、これも戻ってきた川崎FのDFにブロックされ、先制点を挙げることはできなかった。

 浦和は前半37分にもMF那須大亮の縦パスから、興梠がPA内でシュートを放ったが、ゴール右へ逸れて行った。川崎Fも前半32分には高い位置でボールを奪い、MF登里享平がドリブルでゴールに向かったが、浦和も坪井と山田暢が好連係で突破を阻んだ。同41分には左サイドを登里が中村とのワンツーで突破し、ゴール前にクロスを入れる。これを浦和DFがクリアーしたボールが自ゴールの方向に飛んだが、枠を逸れて事なきを得た。

 このまま前半が終了するかと思われた45分、浦和が先制点を挙げる。原口の縦パスを宇賀神がスルー。これを中央で受けた興梠が、マークを振り切ってシュートに持ち込み、ゴールゲット。浦和が貴重なアウェーゴールを挙げて、前半を終えた。

 後半の立ち上がりにも浦和はゴールを挙げる。CKからのボールが右に流れると、DF平川忠亮が狙いすましたシュート。これをゴール前で興梠が触ってゴールに流し込み、アウェーの浦和がリードを2点に広げた。

 リードしたことで、浦和は戦い方がはっきりする。川崎Fにボールを回させながら、縦パスが入ったところをつぶしに行く。川崎Fに攻撃の形をつくらせなかった浦和だが、後半14分にアクシデントが襲う。最終ラインの中央に入った山田暢が負傷し、DF永田充との交代を余儀なくされた。それでも浦和は同17分、CKから相手の攻撃を凌ぐと、興梠と原口が速攻に出る。原口からリターンパスを受けた興梠が、さらにゴール前に入ってきた平川にラストパスを送ったが、これはゴール前に戻ったMF稲本潤一に寸前でカットされた。

 流れを変えたい川崎Fは後半18分にDF伊藤宏樹を下げて、森谷を起用する。4-3-3に布陣を変えて、ギャップをつくり出した。これでパスが前に回るようになると、同20分には左サイドからレナトがゴール前に速いボールを入れる。しかし、ゴール右に逸れ、得点を挙げることはできない。攻め続ける川崎は同22分、波状攻撃を見せる。最後は右サイドの田中裕介からの折り返しをゴール正面で受けたレナトが、右足でゴールを決めて1点差に詰め寄った。

 この失点直後に浦和は坪井を下げて、MF梅崎司を起用する。両チームがアグレッシブなプレーを見せる中、チャンスをつくり出したのは川崎Fだった。後半28分、大久保が強烈なミドルシュートを放ったが、これはGK山岸に阻まれる。同30分にもCKからDFジェシが打点の高いヘッド。しかし、これもクロスバーに嫌われて、同点に追い付くことはできない。

 後半32分には浦和が速攻を見せる。PA内で原口がシュートを放ったが、これはクロスバーを越えて行った。ここから両チーム、速攻の打ち合いとなる。川崎Fは大久保がゴールに迫るも、GK山岸に阻まれる。こぼれ球に中村がつめたが、これも浦和のDFにブロックされた。直後には浦和もカウンターを見せ、左サイドで梅崎がDFをかわし、シュートに持ち込む。しかし、これはGK西部にストップされる。

 チャンスを逃した浦和に対し、後半34分に川崎Fは大久保が強烈なミドルシュートをゴールに突き刺し、試合を振り出しに戻す。そのわずか1分後には、左サイドを突破した森谷がゴール前に右足で速いボールを入れる。ファーポストの前に詰めていた大久保が、これをゴールに押し込み、川崎Fが試合をひっくり返した。

 逆転を許した浦和は後半38分、平川を下げてMF関口訓充を起用する。後半45分には興梠のパスを受けた関口がゴール前に入れたボールが、そのままゴールに入ったが、パスを受けた関口の位置がオフサイドと判定され、得点は認められなかった。

 終盤に浦和も猛攻を見せたが、川崎Fは途中出場のFWアラン・ピニェイロを含め、全員で守り切る。逆にロスタイムには、速攻から中村に決定機が訪れたが、シュートを右に外してしまった。それでも、ホームでの第1戦を逆転でモノにした川崎Fが、2009年以来の決勝進出に前進した。


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