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名古屋移籍1年目で古巣との決勝戦…柿谷は私情封印「名古屋のためにタイトルを」

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特別な古巣戦に臨むFW柿谷曜一朗

 運命の導きか。今季より名古屋グランパスでプレーするFW柿谷曜一朗が、古巣であるセレッソ大阪とタイトルを争う戦いを迎える。「決勝が決まった時からワクワクしている。名古屋に来なかったらこのワクワクは経験できなかった。すごく楽しみに一戦」。特別な古巣戦に、背番号8も胸を躍らせる。

 名古屋に移籍してきた意味を見せつける。幼少期からC大阪のアカデミーで育った柿谷は、トップチーム昇格後にレンタル移籍した徳島でプレーしたことはあったが、海外移籍を除くと、完全で国内チームに移籍したのは名古屋が初となる。

 30歳を超えての“初挑戦”。リーグ戦はここまで31試合に出場するなど主力として名古屋をけん引すると、2010年のリーグ優勝以来、11年ぶりとなる3大タイトルに手が届くところまでチームを引き上げた。

 ルヴァンカップは17年にC大阪でクラブに初タイトルをもたらした大会でもある。「特別な思いを持つ選手はたくさんいる。決勝で戦うのは驚きだという話もしている」と明かすように、いろいろな思いが交錯することになりそうな明日の決勝だが、柿谷は「僕個人の想いは捨てて、名古屋のためにタイトルを獲りにいきたい」と私情を封印した。

 現在名古屋はACLを韓国で戦った影響で、14日間の待機生活を強いられている。家族に会うことができない等の精神的なデメリットが大きい様子だが、DF中谷進之介が「家でも奥さんが出してくれますが、3食素晴らしい料理が出てくる」と話したようにメリットもあるようだ。

 名古屋にとっては0-3で敗れた水曜日の対戦からどのようにチームを立て直すことが出来るかがカギとなる。中谷は「タイトルは名古屋にとって大きなものになると思う。最近は失点が続いている?特徴だった部分が崩れてはいないけど、セットプレー含めてやらないといけない。固い守備は決勝に合う戦いだと思うので、復活させたい」と意気込んだ。

(取材・文 児玉幸洋)
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